UKG・ブレイクスの名所Cheeky Music Groupの新譜。Denham Audioなる人物が周辺プロデューサー数人と組んで作ったトラック群。テーマはレイヴらしく、一曲目からハッピーハードコア、二曲目はブレイクスに強烈なエレクトロ、三曲目はアシッド……とあからさまにこちらに暴れることを要求してくる激しいトラックが並ぶ。最高。
Queen - Another One Bits The Dustのベースラインをサンプルしてラップのサンプルを乗せたハウス。他に言うことはなく、その簡潔さに快楽性が宿る。
Henrik SchwarzとFreestyle Man aka Sasseなるドイツのプロデューサーが組んでMuleMusiqから出したシングル。ジャジーながら軽快にバウンスし、適度なエモーショナルさも忘れない、Henrik Schwarzの強みが全部出たようなトラック。これくらいで踊るのが一番気持ちいい。
カナダのミュージシャンWilliam JourdainがForce Inc. / Mille Plateauxからリリースした作品。トラックはアンビエントダブテクノの脈動をアトランダムに揺らした「Ultra-Scape」と高速クリック&カッツ(グリッチ)の「Ultra-Rate」の二系統があり、それぞれ不規則なナンバリングを持っている。前者は現行のダブ・アンビエントの融合、後者はNyege Nyege Tapesから出ているような高速シンゲリを2000年代からあるグリッチ・エレクトロニカのサウンドで解釈したような、歴史性と新規性を折衷したサウンドでとてもかっこいい。絶対に誰かが言及すると思っていたのだがどこからも出なかった。時局を読むセンスがない。
Crackazat - Evergreen
スウェーデンのマルチミュージシャンかつハウスプロデューサーのCrackazatによるフルレングス。Crackazatらしいジャジーな浮遊感のあるコード進行のハウスが並び、ずっと踊り続けることができる。
ハイライトは"Everybody Talks About It"で、フックで登場するホーンセクションの突き抜けたサウンドが凄まじく気持ちいい。ハウスミュージックの気持ち良さはこれを聴けばわかる。この曲はアルバムリリース後にリミックスEPが発表されたのでそちらも楽しみ。
No Bad Days, 2021は、“悪い日なんて無いさ”と描いているが、無駄にデカい。そして背景は文字をかき消した様な痕跡が見える。その細く、だが強く前面に出てくる赤い文字は、不安だらけの2021年において、それをかき消す様に絞り出された強がりの大声に見える。 pic.twitter.com/HzBequ7Wdz