できたこと
- 料理
- 洗濯
- ランニング
タイトルをyyyymmdd表記に変えようかと思っている。エディタ上の管理もそうしているし。始めた当時はまさかこんなに長続きするとは思わなかった。
今日
We The People Who Are Darker Than Blue
X(元Twitter)の青色ダークモードが使えなくなっていた。黒白のコントラストで画面がバキバキしていて目にしんどい。これでX離れもできるだろうか……と思ったがそうはいかないのがSNS中毒で、そのうち慣れてしまうのだろうと思う。
そんなことを考えながら久しぶりにCurtis Mayfieldのこれを聴いたらかなり良い曲だった。
敗走
もう半分くらい忘れていたが先日の選挙で自民党が大勝も大勝した。普通に野党が負けすぎている。しっかりしてほしい。
選挙以来Xの荒れ方がすごい。高市政権になると国民の暮らしがはちゃめちゃになるのだとか戦争が近づくだとか、とにかく悲嘆に暮れるポストが際限なく流れてくるのだが、さすがに悲観しすぎではないかと思う。高市政権が円安を進行させて一年後には1ドル200円になるとかいう話ならさすがに困るが、嘆いている人たちの投稿を見る限りそういう懸念があるようには見えないし、そもそも高市政権以前から円安に歯止めがかかったことなんてあっただろうか。たぶん誰が首相をやっても1ドル130円まで戻すことは当分できなさそうに見える。加えて自民党の改憲案にしても、実際に国民投票やった時に過半数なんて果たして取れるのだろうか。今回の選挙では高市政権への期待から票が集まったが、逆に当選者の数が多すぎて舵取りに難儀したり、党内不祥事が何か起きるとかでぐだぐだやっているうちに支持率も妥当な数字まで冷え込みそうに思う。そうなれば国民投票の勝ち目も怪しいところだろう。
あと「日本国民は愚か」みたいな物言いが流れてきた時はさすがにどうかと思った。実際に愚かだから自民党政権に投票するのか、そもそも自民党政権に投票する人が愚かなのかは私の判断するところではないが、仮にその人たちが言う通りだとしたら一生自民党政権から票が離れることはなく、政権交代は夢のまた夢となるわけで、野党支持者が投票する意味は完全に失われる。敗北主義をやめてほしい。今日のところはこれくらいにしておいてやると一しきり捨て台詞を吐いて、そのあとはまた次に進むことの方がよほど大事に思える。
フィジカルを通じた世界への接続
久しぶりにランニングに出た。ジャージの上からウィンドブレーカーを着て適当なルートをただ走る。疲れたら歩く。特段の目的はないのだから、とにかく一周できればいい。
ランニングをすると自分に身体があることを思い出す。普段はほとんど運動しないし在宅でPCをいじっているだけの仕事なのでほとんど身体が意識されないというか、目と耳と手以外の身体はほとんど存在しないも同然である。
だから走りに出なければならないと思った。雪を被り、刺すような冷気の中で走りに出、汗をかき、息切れし、自分の身体能力とその限界を意識する機会がないと、どんどん部屋の中で虚脱していくばかりだと感じた。ダンスフロアに出、音に合わせて身体を動かす喜びがどこから来るのかをようやく理解した気がした。
可能なら明日も走りに出たい。そういうことの積み重ねで身体と精神の接続、そして外界との繋がりを取り戻したい。今はそういう気持ちがある。
聴いたもの
Simeon Ten Holt - Canto Ostinato
オランダのミニマル音楽の大家Simeon Ten Holtの代表曲。何の気なしにふと聴き直したくなったのだが、「果たしてこれより良い曲がこの世に存在するのか?」と疑うくらい良い曲だった。
5拍子8分(正確には10/16拍子で16分)1小節を単位とするフレーズの反復の中で少しずつ旋律が変化し劇的な展開を迎える、という基礎に忠実なミニマル音楽なのだが、クラブミュージックのいわゆるビルドアップのように、山場に向けて期待感を高めていく抑制的なフェーズはほとんど存在しないと言っていい。情感は右肩上がりに高まり続け、瞬間瞬間が楽曲のクライマックスを更新していく。厳格なルールに基づく反復でありながら強烈にドラマティックであり、いわば抑制と解放が同時に起こり続けている。
加えて演奏・録音も良い。打鍵はスタッカートが利いていて粒立ちが良く、一音一音が空間のリバーブで仄かに余韻を残しては消えていくのが明瞭に聴き取れる。この澄明な響きが楽曲のミニマルミュージックとしての魅力を一層引き立てているように感じられた。
これがあまりに良い曲すぎたため、11枚組の全集を買ったのにSimeon Ten Holtの他の曲には一切手を付けていない。ピアノのミニマルミュージックはこれ一作あれば充分(そもそもこれ1曲で超かぐや姫!より長いわけだし)。似たものを聴きたいと思わない点においては「私を構成するアルバム」にすらなり得ないだろう。無人島には持っていきたいかもしれない。こういう作品に出会うために日々音楽を掘っているのだなとしみじみ感じた。
NAO3 - ピクチャーインピクチャー
VRC系(?)ボカロP/SSWのNAO3の7枚目のアルバム。
存在を知ったのは去年で、「デジタルメモリープレイヤー」のメロディの美しさ、リードシンセ・ピアノ・強くコーラスをかけたギター、そして何よりも発音の甘いボーカロイドの儚げな歌声が作り出すフラジャイルなバンドサウンドに、一聴して撃ち抜かれたのを覚えている。とは言え聴いた時点では配信もなく、音源チェックに追われているうちに忘れていたのだが、先日YouTubeに投稿された「微症状ノベル」の、lilbesh ramko・古典的VOCAROCKを組み合わせたようなhyperpopサウンドで再び名前を思い出し、概要欄にアルバムリリースの報があったので即購入。それから毎日のようにリピートしている。
NAO3の音楽性の特徴はなんといってもフラジャイルさで、ビビッドさを身上とするhyperpopと現行ミクトロニカ/合成音声エレクトロニカと共振しながらも、根底には10年代VOCAROCKのポップロック的なメロディ偏重の感性があり、決して「バキバキ」な方面に向かうことはない。そしてこの印象を一層強調しているのがシンガーの歌声で、先述の通りボーカロイドの歌声は(2010年代のボカロ曲がそうだったように)一本調子で発音が甘くどこかふわふわしているし、NAO3本人の声を張らない歌声もやはり気負いのなさを感じさせる。
どれも良い曲なのだが、強いてハイライトを挙げるとすれば、情感の穏やかさとは対照的に歪んだドラムが強い印象を残す「ずるやすみ」、先述の「デジタルメモリープレイヤー」「微症状ノベル」だろうか。このクオリティの割に全然話題になっていない(YouTubeチャンネル登録者数は1500人台、楽曲の再生数もほぼ全部3桁)のが信じられない。
HACHI - Revealia
RK Music所属のVsinger、HACHIさんの4枚目のアルバム。バラードを歌う印象が強い人であまり好んでは聴いてこなかったのだが、ふと新譜情報を見かけて聴いてみたらすごい傑作だった。「遠泳音楽」という概念があるが、自分の理解が正しければ本作はまさにそれである。
とにかく天空に響き渡るような歌声の力が凄まじく、どんなトラックで歌っても強烈にイーサリアルな曲になってしまう。DJをやるならばYEAR0001やvai5000の諸作、あるいは牧野由依『天球の音楽』といった作品群の曲から繋ぐことも全然可能だろうと思われる、歌声の力に裏付けられた強烈なロマンティシズムがアルバム全体に充溢している。
CDを注文したのでちゃんと聞き込むのはそれが届いた後にするとして、現時点で好きな曲は寂しげなポエトリーリーディングから始まる美しいバラード「Chère amie」。コーラスの使い方に声優楽曲的な面白さがある。
Puma Blue - Croak Dream
UKのトリップホップ作家Puma Blueの最新作。
常に優れた楽曲を作り続けながらもどこかカッティングエッジを感じない、時代の一歩後ろを歩き続けてきた作家という印象だったが、"Holy Waters"で手応えを得たであろうバンド編成の制作を続行、ビートをよりタイトにブラッシュアップするとともにギターをフィーチャーすることで、Radiohead "Hail To The Thief"を彷彿とさせるミクスチャー的な音楽性に仕上がっている。端的に言って現時点での最高傑作だし、この調子なら作れば作るほど作品は良くなっていくだろう。次回作への期待感も高まる一枚。先行シングル"Croak Dream"のバイオハザードを彷彿とさせるMVも面白い。