雑記

__blurry_のおぼえがき

12/30

できたこと

  • 皿洗い
  • 炊飯器をセットする
  • 洗濯

雑感

充実

 日記を書くのは五日ぶりとなる。これまでで一番長いブランクが空いた。理由はシンプルに「祝祭が多くて日記を書く暇がなかったから」に尽きる。何をしていたか忘れたので、ツイートを辿って改めてここ数日のイベントを以下にまとめた。

 スマブラ率の高さは気になるが、それにしても賑やかで充実した日々になった。日記を書くというのは私の恒常性の一つであるが、こうやって他者とかかわることで恒常性を崩すのも楽しいなと思った。以下この五日間のハイライトコンテンツ。

tabelog.com

 おいしかった店。一食千円くらいでおいしいだし茶漬けが出る。

 わがままハイウェイの踊れるところだけリエディット。まさにわがまま。

mangacross.jp

 上伊那ぼたん最新話。交際に踏み切る際の言葉が「好きです、付き合ってください」という提案でなく、「友達やめる」という非可逆的破壊の宣言なのがすごく好きだなと思った。友人関係から交際にシフトするというのは、それまでの関係がこの先なくなるということであるが、新たに約束を交わすというのはそもそもがそういうことだから。

復活

 夢月ロアさんの現況が一年二か月ぶりに報告された。生きていてくれたことがまずは嬉しいが、そのうえで受けた被害にたいしてきっちりと落とし前をつけるために活動を止めてまで戦っていたことが分かり、この人が好きだなと思った。

ディグ終わり

 今年最後のBandcampでの買い物を終えた。しばらくは新譜を聞かずに手持ちの音源に集中する期間にしようと思う。そうでもしないと消化が間に合わない。

良いツイート

聴いたもの

 今日は結構な数の音源を聴いたが、まず「聴くべきか否か」を判断するための試聴だったこともあってほとんど記憶にない。上にも書いた通りだが、買う前の試聴と、手元にある音源のリスニングは体験の質が全然違う。ディグをしない日を意識的に作らなければならない。

Massive Attack - Heligoland

 Massive Attackの5作目。ふと思い立って本棚から引っ張り出してきたのだが、思いがけず良いアルバムだった。"Blue Lines"のソウルフルな音の艶と"Mezzanine"の神聖性・壮大さが現代的なサウンドのもとに融合している。良い曲は"Spilitting The Atom"、"Girl I Love You"、"Psyche"、"Saturday Comes Slow"、"Atlas Air"。さっき褒めた点はこの五曲に詰まっており、それ以外は全部微妙。打率にして五割。

 YouTubeで良い音源がたくさん出たので以下に列挙する。

 これはしばらく前。TLで見かけた。

 あからさまにシティポップ。

 P丸様。のライブ。特段テクニカルではないんだけど歌唱に芯がある。リリース音源とところどころ差異があり、これをライブでやっているならすごいことだと思う。最後の"Damn it!"がかわいい。

 しぐれういさんがエレクトロニカを歌う世界でとても嬉しい。

 鷹嶺ルイさんのラブカ?。エレクトロスウィングのパンチの効いたサウンドにシルキーな歌声がよく合う。ビブラートの周期の速さが楽曲のテンポと噛み合っている。

 これは単にスマブラのBGM。このタイトルはプレイしていないが、リズムマシンとアコギだけなのに無限に気持ちいい音がする。

読んだもの

toiharuka.hatenablog.com

room.commmon.jp

room.commmon.jp

ja.wikipedia.org

news.yahoo.co.jp

news.yahoo.co.jp

note.com

 ワンプレートディナーは良さそう。こういうワイルドな食事をしてみたいお年頃。と思ったが家に大皿がない。

shonenjumpplus.com

 第一話が凄まじい衝撃だった『タコピーの原罪』の第四話。人間を基準にした世界のルールを一切理解しないタコピーの素朴な勇気が殺人という結末をもたらし、まりなとしずかの仲直りを望んでいたタコピーにとっては悪夢であるにも関わらず、それこそがしずかの最も望んでいた"魔法"である……という、あまりにすべてがエクストリームな展開が脳に気持ちいい。

2021年度ベストバイ

前書き

 TLでベストバイ記事を書いている人が何人か見えたので自分も。アフィリエイトは設定していない。

CLK-151 ラージマグ 410ml

CLK-151 ラージマグ 410mlkinto.co.jp

 ちゃんとしたコップ。ブラックのサンプルがどう見てもネイビーなのだが、ちょうどいい色だなと思ってそのまま注文した。
 この色がいい。いかにも地味な飲み物しか入らなさそうな色合いをしていて、仕事中に烏龍茶や炭酸水など甘味のしない飲み物を飲むときにちょうどいい。しかも容量が410mlあるので、とりあえず一杯注いでおけばしばらくはもつ。地味だが使いやすくて愛着の湧く食器。

KS-55 Hyper

www.kripton.jp

 TLで見かけて面白半分に買ったスピーカー。アンプ内蔵で、入力もイヤホンジャックの入力・Bluetooth・USB入力と三拍子揃っているのでプレーヤーがあればだいたい何でも鳴らせる。使ってしばらくはピンとこないな……と思っていたのだが、それは大きなスピーカーと比較しての話である。あくまで卓上、作業しながら使うスピーカーとしては音の解像度も低音の鳴りも全く文句ない。特にエクスペリメンタルやアンビエント、ジャズなどの繊細な音が強く、ハウスやダブステップなどパワフルな音には向かないが、スピーカーのサイズを考えれば当たり前という気がする。むしろ繊細なリスニングをしたいという時はこちらの方が向いているまであるかもしれない。机の配置上巨大なスピーカーの正面では作業ができないので、仕事をする時はこれを机の上に置いて音を浴びている。現在在庫切れ。良い買い物になったから良かったものの、10万円のスピーカーを試聴もせずに面白半分で買ってしまったのはどう考えても迂闊だったと今では思う。

味噌の漉し器

https://loft.omni7.jp/detail/4957423070447

 シンプルに調理器具。味噌汁に味噌のかすが入っているのがとても嫌いで、母親が作ったものはまるで飲めないのだが、これを使って自作するようになってからは無際限に作って飲むようになった。母親の味はもう思い出せない。自分の作るものが一番。洗うのが楽なのもポイントが高い。

あく取り

https://loft.omni7.jp/detail/4957423070911-4957423070911?

 調理器具2。ロフトで適当に買ったのだが、洗いやすく、朽ちる心配もなく、持ち手と網部分の角度がちょうどよくて使いやすい。あくを取っていると自分が"料理"をしているという感じがして自己肯定感が高まる。

雪駄

getaya.jp

 浅草のこの店で買ったやつ。「大きめの雪駄が欲しい」と言ったら軒先につるしてあるやつを勧められてそのまま買ったのだが、サイトで検索しても出てこない。最低ランクの量産品なんだろうか。それでも8000円くらいしたのだけれど……。
 ともあれ、自分が一番求めているものに出会ったという感じがする。底がゴムでできているため床の冷気を通さず、畳であるため触感が心地よく、足は露出しているため一切蒸れない。これのおかげで足から冷えるのを防ぐことができ、逆にこれをつっかけていて暑くなってきたら今度は脱いで素足で床に触れればいい。スリッパと裸足のいいとこ取り。

Anker Soundcore 2

www.amazon.co.jp

 東京暮らしの最中に買った小型スピーカー。イヤホンジャックの入力とBluetooth対応。
 これの魅力はなんといっても二台同時ペアリング機能。二台同時に起動すれば勝手に相方を見つけてペアリングし、即席でステレオ環境を立ち上げられる。……のだが、私は少し違っていて、ペアリングした一台を居間に、もう一台を風呂場やキッチン付近など作業スペースに置き、Vの配信を流すことで、家をVの配信音声で満たし、どこにいてもちょうどいい音量で聴けるようにしていた。特に私は音楽も聴けなければ面白味もないお風呂に入るという行為が嫌いで、億劫がっているうちに寝たり起きて動き始めたりの行動が遅れる……ということが多発していたのだが、風呂場でも配信音声が聴けるようになったことでさっさと入浴できるようになった。偉大。

Aeron Chair Remastered

www.amazon.co.jp

 アーロンチェア。純粋なワークチェアであり、ヘッドレストがないのでくつろぐための椅子としてはもう一歩足りない。しかし、今一度原理に立ち返って「座って作業をするための椅子」として評価すると、これが支持される理由が完璧に理解できる。とにかく座っていて全く疲れない。ひじ掛けも座高も無段階で高さを調整できるし、リクライニングの硬さも傾き加減も調整できる。これに座ったおかげで昔使っていた椅子に座れなくなった。ちなみに快適にくつろぎたい人はこれではなくエルゴヒューマンの椅子を買うとよい。

エルゴアーム

www.amazon.co.jp

 エルゴトロンのディスプレイアーム。理想的な高さ・角度になるまでいくらでもグネグネ曲げられる。これのおかげで机のスペースが空き、スピーカーを置くスペースが確保できた。もう一台欲しい。

キーボードスライダー

item.rakuten.co.jp

 ゲーミングデスクで有名なBauhutteのキーボードスライダー。黒塗りでなく木目のがあるのが嬉しい。机の上が片付いたのと、仕事用貸出PCを机上に置いて作業しつつ、スライダーに置いたキーボードとマウスで自分のPCを操作して音楽をかけることが可能になった。

ソファ

www.nitori-net.jp

 家にはうたたねするソファが必要という思想に基づいて引っ越し時点で購入を決めていた。朝寝や人が来た時の座る場所に。そしてぬいぐるみたちの居場所に。

電動昇降デスク

https://www.irisplaza.co.jp/index.php?KB=SHOSAI&SID=H283486F

 実家で暮らしていたときは机と椅子の高さが合わないことに難儀していたので、新居には電動昇降デスクを置いた。

どむぞうくん(大小)

 かわいい。とてもかわいい。優勝。

あとがき

 生活を向上させるというか生活基盤を構築するための物品が多くなってしまった。しかし一人暮らし一年目なんてそんなものかもしれない。
 来年は家具をもう少し向上させたい。小さいローテーブルを二つ並べるのをやめて大きいのを買うとか、引き出しを増やすとか。全体的にざっくりしたものばかり買っているので、あとは細部を詰めていく感じ。

12/23

できたこと

  • 早起き
  • ラジオ体操
  • ランニング
  • 物品を借りに行く
  • ウォークマンを受け取りに行く

雑感

Very Important Person

 ついにスマブラで持ちキャラをVIP入りさせることができた。自分の成長がVIP入りという形で実感できてとても嬉しい。これでしばらくはオンラインにも勝ちにもこだわる必要がなくなったので、トレモなりオフラインの友達と対戦するなりで普通にエンジョイしようと思う。

 ちなみに数戦やったらすぐVIP落ちした。所詮はそんなものだが、一度入れたのだから何回かやれば戻れるだろう。

カレー

 自炊の代名詞ことカレーを初めて実作した。味はそこそこ。水っぽいのは野菜の分量がめちゃくちゃで水分が出まくったからだろう。

 これで明日と明後日は持つ。土日にまた肉を買ってきて数日分の仕込みをしようと思う。

良いツイート

 『鬱ご飯』はかなり気に入っている漫画。

聴いたもの

Ishmael Ensemble - Visions Of Light

 今日の当たり1。Pete Cunninghamなるサクソフォニストが率いるブリストルのジャズ集団で、ハウスやテクノを継承したアグレッシブなビートが気持ちいい。ブリストルらしく低音要素もたっぷりある。踊れてジャズでハウス。満点。

Space Afrika - Honest Labour

 いろんな人が年間ベストに入れているアルバム。とても良かった。ダブの要素を持つアンビエントなのだが、聴いている間は恍惚としてこの世界に浸っているのに、終わってみたら何も思い出せない不思議な作品。

アーティスト名不明 - タイトル不明

 見ての通り一切の情報がない。薄気味悪いが美意識はありそうなジャケットに惹かれて聴いてみたところ、暴力的なビートと喚き散らす声のバックで耽美的なピアノアンビエントが流れている、という、それなりに様式はありそうな音で、薄気味悪いなりにかっこよかった。名義も曲名もなく、これ一曲だけがぽんと置いてあるから気持ち悪いが、アルバム一個分並んでたらそうはならないような気もする。

い〜やい〜やい〜や(Whatever whatever whatever) / Takanashi Kiara & Ninomae Ina'nis (COVER)

 Takanashi KiaraさんとNinomae Ina'nisさんのNeruカバー。赤柴さんのMVがとてもかわいい。少女性に振れた可憐なイナニスさんの歌と、芯があり躍動的なキアラさんの歌はどちらもパブリックイメージ通りである。二人ともただただポップさと可愛さに全振りしているのだが、それがあざとくならないのはその歌唱表現の強度ゆえだろう。心地よくかわいい。

【マーシャル・マキシマイザー / Marshall Maximizer】Millie Parfait ver.

 にじさんじENのMillie Parfaitさんのマーシャル・マキシマイザー。ほかの人よりコーラスワークが凝っていて情報量の多さが楽しい。サビの爆発力は随一。ネイティブの"Maximizer Maximizer"はびっくりするくらいかっこよかった。

読んだもの

withnews.jp

ictj-report.joho.or.jp

12/22

できたこと

  • 早起き
  • 会社の飲み会に出る
  • ゴミ出し

雑感

今日

 ラジオ体操を忘れた。今朝は動線が悪かった覚えがあるが理由が思い出せない。

 会社の飲み会に参加したのだが、自分が思っているよりも話すのが好きでよく笑うことが分かった。話すのは好き。別に話が上手いわけでも面白いエピソードを持っているわけでもないし、いつも喋り続けているわけでもないけれど。
 日頃は完全に気を抜いてゆるゆる仕事をしているのだが、上司が「緊張するでしょ」とか「重大な仕事を持ってもらっている」と他の部署の人に紹介していてびっくりした。そういう評価なんだ。今のパフォーマンスで何かを言われたわけではないし、悪意的な含みも感じられなかったので、同じようにやり続けるだろうけれど……。

良いツイート

聴いたもの

 今日はOvermonoの"So U Kno"以前のトラックを掘っていたのだがどれもぱっとしなかった。残念。

TAKU INOUE「ALIENS EP」リリース記念配信DJ

 イノタクのDJ配信。ちょうど会社のオンライン飲み会が終わってへべれけに酔っていたのではちゃめちゃに踊れてとても良かった。冒頭で流れたHyper Bassの凄まじいリミックスはHylenなる人物のバージョンらしいが、調べたら未リリースだった。早くなんとかして出してほしい。

 書くものが少なくてさみしいので一曲貼る。Nervousのコンピを聴いていて「こんなんかけたらフロア壊れちゃうな……」と思った曲。

読んだもの

room.commmon.jp

room.commmon.jp

room.commmon.jp

www.elabo-mag.com

12/20

できたこと

  • ランニング
  • 諸手続きのやり方を調べる

雑感

今日

 昨日の夜が遅かったので六時半まで寝て、シャワーとご飯を済ませたらまた八時まで朝寝をした。眠気自体は飛んだのだが、パフォーマンスは明らかに劣化していて、やっぱりまとまった睡眠時間を取る以上に大事なことはないなと思った。

 SWTを見た。これはスマブラの大会で、Smash World Tourの頭文字を取ったもの。コロナ禍後初めての日本選手の海外遠征ということで仕事もそこそこに配信に熱中してしまった。推しのルキナ使いプロトバナム選手が世界王者MKLeoと戦うところが見たかったのだが、結果はKola選手とDabuz選手に敗れてトップ8。日本にいないレベルの強豪と初対面で勝つのはやはり難しいということだろうか。しかしこれで終わるひとでもないだろうし、また日本大会を制覇して海外大会を荒らしに行ってほしい。

 MKLeoの方も凄かった。スマブラというゲームの中ではそこまで強い方でもないという定評があるベレトス(FE風花雪月の主人公)一体で並居る強キャラと最強のプレイヤーたちを処理するように片づけていく。自分のメインキャラがバリバリに活躍していると嬉しい。私が使うと全然あんな風にはならないにしても、MKLeoのプレイを見て立ち回りをちょっと改善してから勝率が上がったのは事実である。これからも応援したい。

ジェネリック片頭痛

 久しぶりにランニングに出た。外に出るたびにKuniyuki Takahashiの音楽が頭の中に流れる。
 今日は走りに出る際に汗止めの帽子を忘れたのだが、走っているうちに頭が痛くなってきた。夏の間には起こらなかった事象なので原因は気温にあるわけで、おそらく気温で皮膚に近いところにある血管が収縮したところに、ランニングで血行が良くなった結果無理やり血管が拡張されて頭痛が引き起こされたのだろう……とあたりをつけ、帰ってから調べると諸説こそあれビンゴだった。

www.sbc-hospital.jp

ひとつは脳の血管の収縮と拡張によって頭痛が起こるという説です。血小板から「セロトニン」という物質が放出されると、脳の血管が一度収縮します。この後、時間経過とともに血管が拡張していく際に頭痛が起こるという仕組みです。セロトニンはストレスによって過剰分泌されることが確認されています。

 これまで帽子のことは汗止めくらいにしか思っていなかったが、ちょっとした風よけくらいにはなっていたらしい。今度からは欠かさずかぶって走りに出ようと思う。

2021年ベストアルバム

 様々な記事やリスナーが今年のベストアルバム記事を出していたので目についたものを片っ端から聴いていた。
 ベストアルバム記事に出てくる作品を聴いても案外刺さるものは少ない。結局他人の感性であるし、自分の今の関心は別方向を向いていたりということばかりで、結局はDo your own digに尽きるということなのだろう。
「デジタルでしか作品を買わず、レコード屋に行かず、試聴できない音源を聴いてもいないのに書かれたベストアルバム記事には何の価値もない」という意見を見かけたが、それでもいいから自分は書こうと思った。それは私には高すぎるハードルであるし、私にとっての年間ベストなんてせいぜいが備忘録であるし。

良いツイート

かわいい

聴いたもの

TMSV - The Glow

 ダブステップ名門Deep Mediからオランダ人ベースミュージックプロデューサーの新譜。2曲目と3曲目の強烈なビートが否応なく身体を揺さぶる。これに合わせて聞き手を振っていたら目が覚めた。

Habibi Funk 016: Fine Anyway - Rogér Fakhr

 中東のレアグルーヴをリリースするHabibi Funkから、ベイルートのSSWの作品のリイシュー。音としては哀愁漂うフォークからいかにもな中東ファンクまで、なんとなく70年代っぽいテイストで聴きやすい。

猫又おかゆ - アニマル (cover)

 今年の歌ってみた動画ベスト候補(前の記事にも書いた)。DECO*27が想定した楽曲のポテンシャルやこれをカバーする層の歌唱スキルを完全に超えており、DECO*27の曲のカバーという感じが全くしない。楽曲がシンガーに完全に飲まれ、バグのような魅力を吐き出している。猫又おかゆさんの多彩なボーカリゼーションが二分半の楽曲に詰め込まれているのだが、その表現一つ一つがすべて「猫又おかゆ」という個体を構成する魅力に直結している。「こういう自分を表現したいからここはこういう風に歌う」という確信がすべての小節に漲っていて、「楽曲が飲まれている」という感覚はここに由来するのだと思った。DECO*27の音も歌詞もただの器でしかなく、歌唱は全然そこに収まらずに絶え間なく溢れ出ている。「Vの歌みた」として驚異的な鑑賞体験だった。

読んだもの

www.nikkei.com

12/19

できたこと

  • ケーブルを買う
  • たまった皿を洗う
  • ハヤシライスを作る
  • 米を炊く

雑感

exrail 2021 END PARTY

www.precioushall.com

 行ってきた。ヒップホップ系のパーティで、回によってはDJ YAS(『証言』のトラックメーカー)なども参加していたりする。
 終電ぎりぎりで着いたところルーツレゲエがプレイされていて早速テンションが上がる。レゲエといえば低音であるが、巨大なスピーカーから発せられる低音とダブの鳴りは凄まじいものがあった。
 しばらくレゲエの低音と凍てついた空間に響き渡るようなダブを浴びて身体があったまってきたところでライブの時間。hemという二人組のグループで、片方がラップトップとサンプラーを使ってレゲエのインスト(レゲエの文脈では"ヴァージョン")をリアルタイムでダブワイズ(ダブエフェクトをかけること)し、もう片方がそのうえにキーボードやピアニカの演奏を乗せる。なんと一曲目はローファイヒップホップ的エレクトロニカ。しかしよく聴いてみれば16分/32分で細かく刻まれるビートはレゲエのビートにディレイをかけたものであるし、メロウなキーボードが映えるのはその下でしっかりと低音が鳴っているからである。この一曲だけでビートミュージックがジャマイカンカルチャーに根ざしていることを分からされてしまった。
 そこからダブがしばらく続くが、ピアニカであったりピアノであったり、ビートもルーツレゲエからジャングルへ、エレクトロニカへと細かな変調で滑らかに繋いでいて魔法のようだった。パフォーマンスの底に音楽の歴史が流れているのを感じるとやはり胸を打たれる。最後はハイテンションのアフロハウス。ここでギャラリーがみんなガンガンに踊り始めて大盛り上がりで終了。ジャマイカに始まりアフリカに帰っていくという流れはラスタファリアニズムのアフリカ回帰を意識したものだろうか。
 続いてMitsu The Beatsであるが、正直プレイをよく覚えていない。Flying Lotus的なグニャグニャしたヒップホップをかけていたように思うのだがいまいち乗れず、ラウンジでご飯を食べていた。

 ハチドリ食堂というレストランのフード。感覚的にはビリヤニの親戚であるが、そこに酸味と唐辛子の辛味が加わって香りが後退したという感じ。鶏肉にしっかりと味がついていて、嫌いな生のトマトやキュウリも一緒に食べることでクリアできた。というか鶏肉と生野菜は普通に合うのかもしれない。鶏肉をスパイシーに焼いて、スライスしたトマトとレタスと一緒にパンにはさんで食べたらおいしいのではなかろうか……と思ったが、要するにBLTの発想である。今度やろうと思う。

 食べ終わってから漫然とフロアで踊って、次はOlive Oil。ちょっとエキセントリックなビートを作るプロデューサーで、Mulemusiqなどの名門からも作品をリリースしている。

 この人はDJというか自分の曲のセットで、Miles Wordというラッパーと作った作品がとても良かった。

 Olive Oilの次はDJ Muro。"King of Diggin'"の異名を持つ有名ディガー……らしいが、「この人が……?」としかならなかった。スウィートなR&B風のファンクを延々かけていて、どうも全然肌に合わなかった。この人のプレイはいつ聴いてもいいと思わない。
 De La Soul - A Roller Skating Jam Named Saturdays(MU2020でオカダダさんが一万人のリスナー相手にプレイしていた曲)が流れてきて、これでひとしきり踊ったところで目がしょぼしょぼしてきたのでフロアを出た。exrailというパーティーには一度も行ったことがなかったのだが、雰囲気はだいぶ掴めたように思う。踊っている最中に酩酊した成人男性が真後ろにいた私に向かってよろけてきて、手で押し返したらこっちに肘打ちをかましながらバーカンの方に向かっていくということがあり、何だこの野郎は……となった印象が強く、次行くかは分からない。

聴いたもの

Various Artists - Glitterbox Jams, Vol. 5

 Glitterboxの新譜。とにかく汗臭い70年代フロアの熱気を凝集したようなディスコハウスが並ぶ。とにかくディスコ・エナジーが欲しいときに間違いのない一作。

読んだもの

 今日は午後一時に起きて料理と洗濯、それから家に来た両親とのやり取りなどに明け暮れていてほとんどインターネットをしていなかった。何もなし。

2021年VTuber歌ってみた個人的ハイライト

前書き

 2021年ベストアルバムの季節になったが、全然検討が進んでいない。のだが、今年は明らかにVと一部の歌い手の音源なり配信なりを頻繁に聴いていて、印象に残った音源も多かったので、良かったカバーを一旦まとめることにした。

 私は基本的ににじさんじとホロライブのリスナーなのでそれらが中心となる。ここに載っているもの以外で魅力的なカバーがあれば教えてほしい。

にじさんじ

歌って踊ってみた『じょいふる』魔使マオ/にじさんじ

 今年の衝撃1。本人はこういう歌い方をあまり良く思っていないらしいが、日頃のキャラクター性と本人のパフォーマンスがずれるからこそVは面白いのだと思う。

ヴァンパイア /魔使マオ(Cover)【オリジナルMV】

Ready Steady/本間ひまわり×不破湊×森中花咲 cover

 今年の衝撃2。本間ひまわりさんの歌唱が凄まじい。

ヴァンパイア / DECO*27 (covered by 鈴鹿詩子)【歌ってみた】

【】 ヴァンパイア/葛葉 歌ってみた 【】

ホロライブ

神っぽいな / ラプラス・ダークネス Cover

 新人の一曲目にしてホロライブの歌ってみた上位のクオリティ。グルーヴをがっちりと掴んだ吐息の抜き方とフレーズの緩急で全然聞き飽きない。

アニマル / 猫又おかゆ(cover)

 猫又おかゆさんの(おそらく)2021年最後のカバーにして今年の集大成。低い声によるミステリアスな女性的表現、中性的表現に加えて、日頃の配信で見せる人懐っこさやあざとさまで、猫又おかゆという個体の全てが一曲で表現された凄まじいカバー。これから増えるであろう歌ってみたはこれをリファレンスにされると思うとちょっと気の毒な感じもする。

「おとなの掟」 猫又おかゆ・大神ミオ(cover)

キュートなカノジョ / 猫又おかゆ( cover )

キャットアイメイク / 猫又おかゆ (Cover)

KING / 星街すいせい(Cover)

シド「乱舞のメロディ」 / 星街すいせい(Cover)

フォニイ / 星街すいせい(Cover)

GETCHA! / calliope × suisei(cover)

【Goodbye Declaration】Takanashi Kiara Song Cover【グッバイ宣言】

シンデレラ/兎田ぺこら(cover)

『旅の途中』 Ninomae Ina'nis (Cover)

 少女性と神話性が最高のバランスで込められた選曲とパフォーマンス。

【歌ってみた】KING / 百鬼あやめ cover

 個人的に推しだというのを差し引いてもやはり良いパフォーマンス。

それ以外

HIP - ママム(MAMAMOO)(Cover) / KMNZ LITA & VESPERBELL ヨミ

 声の低い女たちのクールなラップ。

ラブカ? - 柊キライ ( Cover ) / VESPERBELL ヨミ

 こういう声質の女にあえてポップソングを歌わせることで生まれる質感がある。

チョコレイト・ディスコ - Perfume ( Cover ) / VESPERBELL

ヴァンパイア feat. 初音ミク / DECO*27(Covered by 富士葵)【歌ってみた】

twinkle night feat.somunia - nyankobrq & yaca / covered by 龍ヶ崎リン × 堰代ミコ

EMA

 EMAのカバーはどれも完成度が突き抜けているため数を絞れなかった。個人枠とする。

食虫植物 ver.EMA

収束するUFO ver.EMA

ARTIFICIAL SKIN ver.EMA

アイソトープ ver.EMA

歌い手

Beautiful World ‐ Cover

マーシャル・マキシマイザー - Cover

マーシャル・マキシマイザー / 藍月なくる Cover

 エアリーな歌声で好み。アグレッシブなサウンドにこの声質が乗っかることで質感が多層的になる。

【歌ってみた】命ばっかり / めと

アンノウン・マザーグース / wowaka - 否 (cover)

【Cover】八月の夜 - Silent Siren by ユキムラチャン!

ଳ cover - 神っぽいな - ピノキオピー - をとは / God-ish

 このシニカルな楽曲をあえていつも通りのかわいい歌声で歌っており、凄まじく異様な感じがする。カッティングエッジに立っている音。

ଳ cover - 鼓動 - femme fatale(Capchii remix)/をとは & ユキムラチャン!

総評

 純粋なパフォーマンスとその適切なディレクションで考えればホロライブ一強の一年だった。にじさんじも悪くはないのだが、出音単体で聴くとどうにも物足りない。月ノ美兎さんのアルバムと電音部などのオリジナル曲でつり合いを取っている感じだろうか。
 今年は3D化配信やライバー達のアニバーサリーライブがあったりして、ライバーの歌唱がある程度出揃った年になったと思う。これからは音楽活動も活発化するだろう。来年もVから目が離せない。