雑記

__blurry_のおぼえがき

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できたこと

雑感

復帰

 ワクチンを接種した。再三書いたが私の母親は反ワクチンの陰謀論者であり、身内にそんなのがいる以上、表立ってワクチンの副反応で寝込むわけにもいかない。そういうわけで、ワクチン接種日を新居ベッドの搬入日と合わせ、誰の目も届かないところで新品のベッドで快適に寝込む。これが私の計画だった。

 しかし、搬入当日になってベッドが搬入できないと業者から告げられ、計画が一気に崩れた。とりあえずベッドが届くまでの間に泊まる必要が出てきたとき用に……と置いておいた寝袋を展開し、接種日の夜はその中に潜って寝たのだが、これが地獄だった。

 当然のように床は硬い。寝袋とはいえ所詮は縫って丸めた布団であって、床の硬さなどどうにかなるはずもなく、この時点でかなり厳しかったのだが、発熱が始まってからはこの「縫って丸めた布団」という性質までもが牙を剥き始めた。

 頭を出す部分以外はファスナーで閉じてある以上、当然内部に熱は溜まっていく一方である。それはキャンプであれば身体を冷やさないために有用な特性であるが、体温が38度を超えているような状況では話が違ってくる。あまりの蒸し暑さに午前四時半に目が覚めた。文字通りつま先から脳まですっかり茹っていたので「こんなに暑いのは寝袋に熱がこもっているからだ、下部のファスナーを開けば外気が入ってくる」ということに気がつくまで30分はかかり、気付いて身を起こしたはいいものの、ファスナーを開こうとしたら、今度はファスナーが布を噛んでいて滑らかに開かない。格闘すること10分、ようやく開いて外気が入ってきた、これでようやく快適に眠れる……と目を閉じたら、思い出したように全身に寒気が回りはじめる。かといってファスナーを閉じればまた茹で上がるのは目に見えていて、結局気絶するようにしてなんとか翌朝を迎えた。

 翌日も副反応はずっと続いていて、一日中微熱と悪寒と頭痛でふらふらしていた。……のだが、「昨日あれだけ苦しんだのだから今日はもう副反応も終わっただろう」と当時は固く思い込んでいて、どうやら自分はまだ副反応のさなかにいるらしい……と気がついたのはその日の午後六時過ぎ、後輩とご飯を食べにいって半分以上も残してしまった時だった。妙に寒くてだるくて眠くて、「この新居はずいぶん暖房の効きが悪いな……」とか「なんか横になりたいな……」とかずっと思っていて、その日の半分は床で気絶しては汗になった服を着替えることに費やしていたのに。

 今日も朝から夕方まで37度の微熱に炙られていたのだが、ようやく日記を書けるまでに体力が回復した。二度と発熱したくない。特に寝床が確実に用意できていないうちには。

家具調達

 副反応の余熱も冷めやらぬうちに家具の調達に出かけた。

 まずは新居でアーロンチェアを受け取った。なるほどこれはオフィスチェアであって家でくつろぐための椅子ではない。次はフットレストが欲しい。

 ソファとベッドを買う。前回の失敗を踏まえ、搬入が可能かどうかを入念にあらためたので、今度こそ間違いなく搬入できる……はず。というかそうでないと今月中に生活を始めることすら難しい。

楽しみなアナウンス

良いツイート

「彼氏がほしい」はたくさん見るが、「"彼女"になりたい」は個人的に新機軸で、恋に恋するにしてもそんなかわいい憧れ方があるのだな……と思った。

聴いたもの

Bruno Mars, Anderson .Paak - An Evening With Silk Sonic

 Bruno Marsの新譜。Silk SonicというのはBruno MarsとAnderson .Paakのユニットの名義であるとのこと。
 コンセプトはニューソウル、特にMarvin Gayeが"I Want You"や"Let's Get It On"で指向したスウィートでスムースなサウンドリバイバルとまとめることができる。個人的にはあんまり関心のない方向の音だった。MaxwellやD'Angeloなどのネオソウル/Marvin Gayeリバイバルには相当入れ込んでいたし、今でもMarvin Gayeをカーステでかけるようなこともあって、今作のサウンドから「現代であえてニューソウル」という距離感も、Marvin Gayeを更新するようなリスニング感覚も感じられず、まあニューソウルだね……という感想に落ち着いてしまった。
 良かったのは3曲目"Fly As Me"。EW&F的にホーンを効かせた賑やかなファンクでありつつ、Parliamentの神秘性とストリート的なタイトさを盛り込んである曲。Anderson .Paakのラップは知らなかったのだが、歌とラップと語りが渾然となったような自在なボーカリゼーションに圧倒されてしまった。そろそろAnderson .Paakの音をちゃんと聴く必要がある。

Plastician - Dreading

 Plastician新譜は良質なドラムンベース/UKGのリリースが続くDrumz Of The Southから。もともとダブステップを制作していたプロデューサーらしくダークなUKGで、変調したホーンのような不安を煽る音がかっこいい。EL-Bのリミックスはさらにダブステップに寄せており、140でもハーフでも取れるビートの組み方(まさにダブステップの特徴)が楽しい。

The Utopia Project - Intuition

 Burrell BrothersのNu Groove Recordsから、Rheji BurrellのソロプロジェクトThe Utopia Projectの新譜。90年代初頭らしいポストディスコサウンドのハウスで、特に4曲目"La La Land"がいい。Burrell Brothersらしい独特の神秘性を帯びたディープハウスで、多分映画とは関係がない。

冥丁 - 黒澤 明

 冥丁の新曲。

 ……どこが?

 一応黒澤明の時代劇は『七人の侍』から『乱』まで一通り見たのだが、黒澤映画の戦にはここで描出されているようなウェットな情感など一切ない。生々しく獰猛で、時に悲嘆に根ざした勇ましさを持つのが黒澤明の時代劇というものなのだが、冥丁はどうも違った解釈というか、ノスタルジックなフィルターをかけているらしい。

 『七人の侍』のサントラがSpotifyにあった。こういう生々しい情感が冥丁の楽曲では排除されているように感じる。

Mad Moses Presents The Panther Party

 Nervous Recordsの旧譜デジタルリリース。ピンクパンサーのテーマのハウスアレンジであるが、そこは名門Nervousのリリースであって、単なる"ハウスアレンジ"に堕すのではなく、"ハウスミュージック"というジャンルマナーによってピンクパンサーを解釈したという序列で楽曲が作られているところがとても好ましい。

 Todd Edwardsのリミックスが面白い。元のムーディなメロディを得意のカットアップで組み替えた結果、ラテンともブラジルとも取れる悩ましくも情熱的なバージョンに仕上がっている。

LEVON VINCENT - WE WILL ALL DANCE TOGETHER AGAIN (NOVEL SOUND #34)

 NYのアンダーグラウンドサウンドを体現するLevon Vincentのリリース。新譜と言いたいが最新のリリースは#36。派手な音を使わずに期待感をぐんぐん上げる最高のハウス。

 以下ざっくりと。

 Steve AokiのTANKリミックス。かっこいい。

星希成奏さんと太郎の歌みた。星希さんが太郎を顎クイしている絵でちょっと笑ってしまった。

 それはそれとして、チャンネル登録者数・ツイートにつくリアクション数・fanbox/メンバーシップ登録者数などどの指標で見ても申し分ない生き物が、

誰にも愛されてない
自分が好きじゃないけれども
私 メンヘラじゃないもん

 こういう歌詞を平然と歌うというのは一体どういう神経なんだろう。太郎の「地雷系の女の子/ファッションが好き」というのはどこまでも外面的な嗜好であり、その精神性に共感しているわけではないのだと分かっていても、これが他人の楽曲のカバーだと分かっていても、どうしてそんな歌詞を口にできてしまうんだろう……と考えてしまう。それは真に"メンヘラ的"な人間を蹂躙するような行いではないのか。

 ……とはいえ、太郎にそうした信念だとかいったものを求めること自体が間違っていて、そういうものを追うと決めた時点であらゆる反論は無効化されている。なぜこんなグロテスクなことに?

 笹木咲さんのヴァンパイア。かわいい。いわゆる"ヴァンパイア"の世界観ではなくて、本人のかわいさが楽曲を通じて発露している感じ。高い音域をさらりと歌っているところが好き。

 YouTubeのサジェストに出てきた曲。2000年代のオルタナバンドのアルバムでラストに置かれてる感じの曲。いかにも大学生3~4年くらいの初期衝動だけでぶっぱなしている音だが、その音楽性を恥じることなく徹底的に押し込んでいるところが爽やかでかっこいい。

読んだもの

bunshun.jp

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wired.jp

www.webchikuma.jp

 「言葉を知ることで思考が形作られる」というのはすごくわかる。黒田夏子先生にしろcommmon roomにしろ。

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