雑記

__blurry_のおぼえがき

3/27

できたこと

  • 洗濯
  • シーツを洗う
  • ランニング
  • 大量にたまったお皿を洗う
  • 洗濯機をセットする
  • インターネット回線の料金を支払う
  • 取り寄せた品を受け取りに行く

雑感

肉ヤガ

 肉じゃがを作った。途中までクックパッドを見て作っていたのだが、途中で手持ちの土井善晴のレシピ本に切り替えたので上手くいったのかは分からない。違いとしては水と日本酒のどちらを使うのかといったところで、今回は水も日本酒も両方入れて30分煮込むことで両方飛ばした。土井善晴は水を全く使わないレシピなのだが、調理過程にも日本酒を煮飛ばす過程がなく、煮込む際には蓋を閉じるように明示してある。それは本当に大丈夫なんだろうか。食べたら酔っ払う肉じゃがなんておちおち食べられない。
 今回はちゃんとおいしくできたので満足。家にある野菜を全て放り込もうとしたらじゃがいものいくつかから芽が出ていた。放っておいたらどうなるのかちょっと興味が出たので今は三角コーナーに放り込んである。燃えるゴミの日が来るのが先か、芽が伸びて花を咲かすのが先か。ちょっと楽しみ。

 三角コーナーには霜がついて一晩でふさふさの綿に巻かれたイチゴなどが蟠っており、微生物たちの楽園と化している。今のところ臭いはしないので、腐臭がするまでは経過を見守ってみようと思う。

肉体性への回帰

 久々にランニングをした。少なくともエルデンリングを購入した2/25からは一度も走っていないので一か月ぶりとなる。
 以前父親と通話した際に「冬明けのランニングは気を付けた方がいい。死ぬぞ」と警告されていて、その時は路面の露出具合が違うと走り方も全然違う、という意味だと思っていたのだが、実際に走ってみたらそういう意味ではないことを身をもって実感した。体力の消費がおかしい。日頃なら息も乱れない距離ですでにそこそこの疲弊がきている。走り方に違いがあるとは思えないのに、なぜか異常に疲れる。帰ってきた頃にはへろへろで、シャワーを浴びている時にはもう立っていられなかった。何だったのだろう。

 何にせよランニングを終えた後には心地よい疲労感と眠気、全身の血行が改善する感覚があり、エクスペリエンスとしてはかなり良かった。次回はもう少し薄着でもいいかもしれない。
 最近改めて人間の肉体性、つまり人間の精神と肉体は切り離せない形で存在していることを実感している。具体的には睡眠不足が続いて土日はずっと眠くて何もできなかったし、昼寝しても眠気が取れなかった。あらゆる意味合いでパフォーマンスをフラットに保とうと思うなら、睡眠を取り、ある程度は運動もしなければならない。ゲームに時間を無際限に捧げていては精神の健康まで失われてしまう。

 今日は早く寝たいのでここまで。

3/21

できたこと

  • 洗濯
  • 勉強(ちょっと)

雑感

エルデンライフ Pt.2

 エルデンリングが終わらない。今日ちょっとプレイしたら総プレイ時間が100時間を超えていた。100時間やって一個目のエンディングに辿り着けないゲームって何なんだ?
 エルデンリングに生活のリソースを全投入しているせいで日々の食事もかなり適当だし、日記も全然書けない(これ自体19日ぶりの日記となるらしい)。その分ツイートばかりが増えていく。日記を書く前に逆戻りしてしまった。
 プレイ状況は以下の通り。

  • 崩れゆくファルム・アズラ到達
  • ミケラの聖樹到達
  • ラニイベント終了
  • フィアイベント完了
  • セレンイベント完了
  • 火山館・パッチイベント(おそらく)完了

 洞窟・地下墓・英雄墓はところどころ抜けがある。祝福だけ灯したものの探索していない場所もいくらかある。フロム初のオープンワールドではしゃいでいたのは分かるが、何もこんなに配置しなくても……と思う。

 今日は火の巨人を倒したのだが、名前や評判から想像されるイメージよりずっと地味で何とも言えない顔になってしまった。モーションはリムグレイブからずっとフィールドにいる巨人と大差ないし、腹から火山弾を無数に噴出する技は適当にローリングしていれば何とかなる(ライカードやアステールで見慣れたパターン)。
 一回の被弾の回復に聖杯瓶が二個要るあたり火力の高さは感じるのだが、こちらの与ダメも相当高かったし(短剣一発で500!)、どうも道中の卑兵に袋叩きにされたり(衝撃波に一個引っ掛かるとだいたいそのまま死ぬ)、黄金樹の化身が二体に分裂したことのストレスが大きすぎたせいで何も感じなかった。結局レベルを上げて遺灰と金サインの仲間で袋叩きにするのが正解ということらしい。マルギットと戦祭りが教えてくれたこと。ちなみにこれは自分がやる分には熱いが敵にやられると青筋が浮かぶ。宿将ニアール、魔術教授ミリアム、お前たちだけは絶対に…………

恩讐

 金曜日に有給を取り、祝日と合わせて四連休を作った。休みは長ければ長いほどいい。
 その一日目、金曜日に父親に連れられ、父親の定年の挨拶(という建前で様子を見)に母方の祖父母に会いに帯広に行った。母は誘ったが来なかった。祖父母と母の関係は完全に終わっているのでこれは予想の範囲内。
 結論から言えば全然元気だった。30分くらい相槌も待たずに遺産相続についての話を延々と聞かされ、面白いといえば面白いのだが正直疲れてしまった。どうも祖父母の子(母と叔母)が祖父母より先に死亡すると相続権が唯一の孫である私に回ってくるらしい。ここに殺人の動機がある。
 帰り際になって、祖母が「お父さんとお母さんに育ててもらった恩返しに孫を見せたいとは思わないの?」と、特段何も考えていないような調子で聞いてきた。
 この人はまさか自分の子が心無い言葉を吐いて10代の私の自尊心を挫き、結果よりも態度を求めて私が学年一位を取り続けようとも人と遊びインターネットに触れることに苦言を呈し、日々家庭に不和をもたらし、家の金銭を詐欺まがいの投機に使い込みながら(うち一つは間違いなく詐欺だった)、私の学業や就職における成功は全て自分の手柄として父や私自身に誇っているとは思わないだろう。母親に負う恩は受けた仇で充分釣り合っているし、そんな一瞬のお披露目のために他人と結婚して子をなすつもりなど毛頭ない。
 ……などと様々なことが思い浮かんだが、そうとは言わずに「全然思わない」と返した。そもそも父親は私が子をもうけることに興味がないし、母親に至っては家を離れた今ではどうでもいい存在でしかない。それよりも大事なものは日々にたくさんある。

聴いたもの

Utada - Exodus

 宇多田ヒカルUtada名義による海外デビューアルバム。帯広に行ったついでに中古CDショップに寄ったところ100円で投げ売りされていた。どうかしている。
 このアルバムと言えばMars VoltaのJon Theodoreが参加しているKremlin Duskのイメージが強かったのだが、他の楽曲も片っ端から名曲だった。いわゆる"R&B"的な楽曲は全然なく、どの曲を聴いてもストイックでユニークなビートが刻まれているのだが、やはり宇多田ヒカルのカラーに染められているところにシンガーの力を感じる。
 特に気に入ったのは"The Workout"と"Wonder 'Bout"。前者はマシンビート剥き出しかつベースが獰猛なダブステップで、逆再生のシンバルの不穏な音が良い味を出している。後者はTimbalandプロデュースのほとんどヒップホップのような浮遊感のあるビート。ほとんどインピーチのビートなのだが、そこはTimbalandらしい独特のカラーがある。

www.cyzo.com

 宇多田ヒカル『BADモード』の配信リリース当日に行われたオンラインライブで『Exodus』(‘04 *Utada名義)からの楽曲が披露され、驚いた方もいるかもしれない。だが、個人的には必然性を感じる選曲でもあった。「Hotel Lobby」「About Me」の2曲は宇多田がプログラミング担当者としてクレジットされた最初期の楽曲たちだ(スパイス・ガールズニュー・オーダー等の仕事で知られるピート・デイヴィスがそれぞれ共同 / アディショナル・プログラミングとして関与)。また、同じくリリース日に公開されたビルボードのインタビュー(「Hikaru Utada Returns, With ‘BAD Mode’ & A Better Sense of Self」)で「キャリアで特に誇りに思っている作品」を訊かれた宇多田は、第一に『Exodus』を挙げている。

 これは傑作だと思ったら宇多田本人もフェイバリットらしい。ちょっと嬉しい。

DJスカイハイ斉藤 - 。..:・ ゚bluespring release party ゚・:..。 shoegaze set (2022.03.19)

www.mixcloud.com

 相互の人が先日のTelematic Vision "bluespring"のリリースパーティーに参加していたので聴いた。最高。
 シューゲイザーというジャンルは門外漢で全然聴き方も分からないままここまで来ているのだが、このミックスではアニソン寄りの選曲を通じてシューゲイザーCocteau Twins的な、恍惚に浸らせる感覚を凄まじい確度で提示しており、一聴して完全に食らってしまった。選曲を通じて音楽性のエッセンスを抽出する、というDJプレイの凄みを久々に感じた。

読んだもの

小川一水 - ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

www.amazon.co.jp

 『アステリズムに花束を』の短編から膨らんだ百合SF小説の第二巻。以下ネタバレを含む。

 話自体はまあ面白かったのだが、なんとなく「こぎれいにまとまっている」という印象が否めない。もっと言えば、百合というか人間同士の関係を描く上で最も重要となる、人間関係における作者のフェチズムを全然感じない。なのでダイオードとテラの絡みもどうにも紋切り型というか、やり尽くされたことをただSFの土壌でやっているという感じがして、百合のはずなのに関係性にフォーカスした場面が一番退屈だった。
 男尊女卑的な社会の構造に対してダイオードが切れる箇所も、どうもTwitterのバズツイを読み上げているような、作品世界から乖離しているような違和感が付き纏うし、さらに言えばダイオードのセリフからはいちいちインターネットの軽薄な語彙を引っ張ってきたような匂いがする。これがこの人の作風ならもう読まなくていいなと思った。

 そして一番大事な作品の結末が残っている。前作がそうだったように、今作もRunawayすなわちファット・ビーチ・ボール星系から脱出したところで幕を閉じる。……のだが、これを受けて読者はどうしたらいいのだろう、と個人的には思った。
 これがもし「今いる場所が嫌なら逃げ出したっていい」というメッセージであるなら、作中で明言されている通り、これからどうなるのか、行った先に何があるのか分からなくとも逃げ出すことを提案するというのはあまりに無責任であるように感じる。逃げ出しても生活は当然続くし、その先が理想郷である保証は当然ない。そうであれば、逃げ出した先が傍らに選んだ人がいる以外の全てが苦しくとも、それを自分の選択として主体的に引き受け、日々を戦っていく姿まで書くのが責任というものだと思う。逃げることだけを賛美するのではTwitterのバズツイと言っていることが変わらない。

 「これはメッセージではない、ただフィクション世界でフィクションの人物がそうしただけ」という読み方もあり得るだろうが、その読み方は私にはできない。この作品世界の設定はどう読んでも「現実の性役割分担を戯画化したもの」であり、この作品世界におけるキャラクターの動きは現実世界での人間のメタファーとなり得る。その中でテラとダイオードの二人だけを完全に現実世界から切り離すというのは通らない。

 そういうわけで、今の私はこの作品の提示するビジョンを読み取りかねている。ここで終わるなら作者はここから先、つまり理想ではなく現実の生活を生きなければならないという領域には着手しなかったということになるし、Runawayを重ねていくシリーズものとなるのならそれはもはや現実の反映とはなりえない。現実の人間がそうやすやすと居場所を変え続けることはできないから。

3/8

出来たこと

  • 出社

雑感

出張

 出張の令が下り、昨日から首都のビジネスホテルで過ごしている。ホテルの設備は椅子の座り心地も悪ければ机との高さも合わず、パソコンもノートしかないためとにかくやりづらい。アーロンチェアと電動昇降机のある生活に早く戻りたい。明日の昼には戻るのだけれど。
 作業自体はとてもシンプル。それに同伴の上司(別グループ)がとても優しく、困った時にすぐ教えてくれるし、指示も段階を踏みつつ一つ一つの作業が明確でとてもやりやすかった。この人の下で働きたい。
 わざわざ内地に来たということでこちらに住んでいる友達と会おうとしたのだけれど、どうも都合がつかず今回は失敗。仕事だから仕方ないとはいえ寂しいものは寂しい。おいしいお店だけ教えた。
 出張先のオフィスを見て回っていたらトイレの洗面台の蛇口が上から押し下げる形で、それは震災以降完全に消滅したはずでは……?と不思議な気持ちだった。外観も設備もきれいなのに変なところに変な突っ込みどころがある。トイレに入ったら並んでいる個室の扉が常に同じ角度で半開きになっていたりとか。こっちに関しては単に薄気味悪い。
 というか首都は寒すぎる。感覚的には北より嫌な冷え方をしている。暑いかなと思いつつ秋半ば~冬の入りくらいのコートを着てきたのだが、とにかく風が冷たくて一度もコートを脱ぎたいと思う時間などなかったし、屋内に入ったら入ったで非人間的な冷え方をしている。しかも人のいるオフィスでなく通路ばかりが。上司に「冷房効きすぎじゃないですか」と言ったら、「これは冷房というか暖房が弱いだけだね」と返ってきて、暖房設備も断熱もまともにできない建物ばかりのバビロンが……という気持ちになった。北しか勝たん。

凱旋

 出張の前夜にみけねこさんがYouTubeで配信を行っていた。アーカイブなしとはいえ、パブリックの場で活動を再開してくれたことが本当に嬉しい。アンチも多いだろうが、活動を続けていくうちにいずれ消えていくだろう。ちょっと聞いた限り素顔を晒して普通にゲーム配信などを始める予定らしく、現実の顔とセットで常軌を逸した怒鳴り声を聞くのが楽しみ。
 私はこの人が何食わぬ顔でソロ配信しているところが見たい。どうせもとから異常者なのは分かっているのだから、今さら多少図太かったり人の琴線に触れるような発言をしたところでどうとも思わない。ホロライブに復讐だとか言っているのはあまり穏やかではないし、ゆゆうた等々の"インターネット"な面々に関わっていくのも正直見たくはないが(ゆゆうたは"ピアノが弾けるだけのインターネットくさい人"以上でも以下でもないと思っている)、あの人のバイタリティではたぶんその方面の活動も長続きはしないだろう。詳しく知っているわけでもないけれど、みけねこさんは自称する通り"メンヘラ"であり、持続的な復讐欲を燃やし続けられるような才覚はなさそうに見える。

余談:ゆゆうたのことは好きでも嫌いでもないと思っていたが、考えはじめて動画を見たりしてたらどんどん嫌いの方面に傾いてきた。特にオリジナル曲が全然面白くなかったのが悪い。

折れるデンリング

 エルデンリングは腐りゆくエグズキスとラダーンのところで完全にスタックしている。
 エグズキスはモーションの分かりづらさと一回ガスに引っかかった時の即死率の高さに加え、変なところに引っかかりやら隆起があり、技の威力と範囲に対して狭すぎるフィールドが凄まじい悪さをして、エグズキスの場所と自分の立ち位置によってはモーションが不可視or見えていても不可避になるため、ほんのちょっとでも悪い方に転べばすぐ即死という神頼み的なデザインがストレスに拍車をかけている。頭を叩けという誘導をするなら、闇喰らいのミディールくらい叩きやすくしてほしい。
 ラダーンについては……これは本当に倒せる設計なんだろうか?「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という言葉があり、一見すさまじい猛攻に見えても、実はシンプルな戦略で勝てる……という希望をまだ捨てられずにいる。それくらい見た目には不可能に見える。「戦祭り」という戦闘デザインからして、理不尽な代わりに袋叩きにして頑張れということなのだろうが……しかし馬で全力ダッシュしても距離を取れない速度で動き、なおかつ技と技のインターバルがほぼないというデザインは正直つらすぎる。回復しようとしたら途端に総崩れにされる。というか味方を召喚しながらラダーンに近づくまでが一苦労というのはどうなんだ?ボスエリア転移前に召喚してから入るのでは本当にダメだったのか、おうちの人とよく考えてほしい。

聴いたもの

IRyS - アイデンティティ (cover)

 ホロライブENのVsingerであるIRySさんの誕生日に上がったカバー。少女的な色がありつつも艶っぽいという稀有な声質が、楽曲の耽美的でアタックの強いサウンドと奇跡的な噛み合いを見せている。表現に関して言えば、パワフルな部分は思いっきりパワフルに、可憐な部分は少女性たっぷりに可憐にと表現の引き出しの広さを見せつけながら、全体のトーンは"VsingerのIRyS"という、言葉通りidentificationが充溢した強烈で好戦的な自我で一貫している。誕生日という存在の始まりの日に、なおかつIRySという誇りのあるVsingerがこれを歌うことに明確なコンテクストがあり、パフォーマンスとは別の次元で良いカバーだなと思った。

 アイデンティティの出色のカバーではにじさんじENのMillie ParfaitさんとEnna Alouetteさんのデュエット版が先に存在している。二つを聴き比べてみるとデュエット版の方が楽曲に対して繊細な解釈を取り、バックトラックが主張する箇所ではボーカルが引いてアンサンブルを形作ることで、原曲のゴシックで耽美的な世界観を補強するようなバージョンに仕上がっていることが分かる。

 比較で言えばIRySさんのバージョンはボーカルのパワーで楽曲にインファイトを仕掛けているわけで、同じバックトラックなのにボーカルのアプローチの違いによって別様の"サウンド"として聴こえるのが面白い。

P丸様。 - ちきゅう大爆発

 二月の末に一度書いたのだが、Repriseということで。
 改めてMVを見たのだが、ここでの素材は動画全体として"胡乱なインターネット"というトーンでの統一こそあれ、その一つ一つを取り出してみればどれも擦られ尽くして擦り切れたミームの再配置であって別にそこまで面白くない。この動画に価値を持たせているのは、その無数のミームにまみれたP丸様。が、一つ一つのユーモアのレベルに一切関係なくただただ可愛いというその一点である。
 P丸様。は無数の面白くないユーモアとミームに日々まみれながらも、アイドル性と可愛さというその点だけは絶対に損なわれず、それどころかインターネットの全てを己が立つステージの背景に押し込むことで輝きは一層引き立ちすらする。自分自身の存在を含めて一周したインターネット文化を相対化し、その上で改めて取った距離感と、"かわいい"の表現だけは絶対的に貫き続けるという強靭な意志との両方の表明になっている点で、この動画はすごく面白いなと思った。

読んだもの

 今日は特になし。

3/2

できたこと

  • ラジオ体操
  • 料理
  • 皿洗い
  • 炊飯器のセット
  • ゴミ出し

雑感

昼デン・夜デン

 エルデンリングを昼休みと仕事並びに飲み会終了後に進めた。溶岩土竜を倒してアルター高原に辿り着き、ついでにリムグレイブの神授塔を上って大ルーンを完成させた。デミタスの大昇降機を使うと思っていたのだが、そこについては円卓の誰も語っていないし、指読みの老婆も水に身を投げてどうこう……と大昇降機を使わないルートを示唆していたので、このルートが正解ということになる……はず。いまいち釈然としない。というか老婆の言っていたほど水に身を投げてはいない。

反カルト

 みけねこさん(元潤羽るしあさん)が活動を再開したらしいのだが、その活動場所はツイキャスのメンバーシップ限定キャスで、アーカイブは残らず、メンバーシップ登録の値段は月額千円ということを知って何とも言えない顔になっている。残さないについては様々な事情があるだろうが、いつ始まるとも知れない配信に対して常時スタンバイし続けなければならないというのはあまりにリスナーの信仰心を試しすぎている。
 これではまるでカルトだと思う。たとえ今は違うとしても、ここまで極端にクローズドでリアルタイム性の強い空間を作れば早晩そうなる。自分についてきてくれる人をそこまで篩にかける態度には私はついていけないし、そうするべきでもないと感じた。
 かつて百何十万の登録者を集めた傑物なのはけして嘘ではないのだから、この人にはパブリックの場所で堂々と配信していてほしい。どうかリスナーをクローズドスペースの中で煮詰める方には進んでいかないことを願っている。これはあくまでも自分の反カルトの願望として。

帯文ポエム

 この健屋花那さんの帯文を見た時、同じような帯文の強い既視感を感じたのだが、これだった。

 これが頭にちらついて思い出すたびに笑ってしまう。

聴いたもの

Yard Act - Dark Days EP

 リーズ(イングランド北部)のバンドYard ActのファーストEP(一曲ずつ公開されたものを初めてまとめたという意味で)。相互の日記で知った作品をようやく購入。
 音楽性は一言で言えばタフなビートのダンスロック。UKポストパンク的な要素も感じられるのだが、Black Country, New Roadなどのポストパンク勢と異なるのは、その音楽性の根がブルースやFranz Ferdinandなどの泥臭いロックサウンドにあるということ。つまり強いビート、ロック的コード進行、コーラスでのシンガロング、シンプルな楽曲構成。やっぱりダンスロックしか勝たんという気持ちを思い起こしてくれる作品だった。
 アルバムも出ている。

yardact.bandcamp.com

読んだもの

今日は特になし。

3/1

できたこと

  • ゴミ捨て
  • 皿洗い

雑感

Phished

 以下は相互のツイート。

 押したのが私である。
 一応言い訳をすると、徹夜で後輩と遊んだ後で、私は24時間ぶっ通しで起きていたためへろへろの状態だった。そんな時に自分のキャリアの名前で、しかも料金の支払なんて全部クレカ払いで日頃全く確認していないため、クレカに何かあったろうか……と迂闊にもパニックを起こして開いてしまった。これが詐欺だと気がついたのは読み込み中に画面下のURLバーに不審な乱数アドレスが表示されていたからであり、気がついた瞬間に即座に閉じたものの、データが抜かれていないだろうかと今でも気が気でない。調べたところ(検索ワード「ワンクリック詐欺 開いてしまった」)、誘導された偽サイトで情報を入力したら終わりだということだが、開いただけでも何かあってもおかしくないと思っている。私から変なDMが来ていたら教えてください。

エルデンライフ

 ELDEN RINGにドハマりしている。元々フロム系のゲームは大好きなので今回も例に漏れずという感じ。
 オープンワールドはどこへでも行けてしまうので、注意散漫という発達障害の症状(「手帳を出してほしかったら出せるくらい」)が存分に発揮され、ダンジョンを攻略する前からとにかく目についたり気になった場所の中継ポイントをひたすら開放してばかりいる。おかげで地形の見通しはつくようになったが、ストーリー通りに進行して新しいダンジョンに赴く期待感は大幅に削がれているように思う。目の前のことに集中したい。
 ストーリーの進捗としては、今日でようやくレナラを倒し、二個目の大ルーンを手に入れた。ケイリッドに行くのかと思って百智卿と二本指に尋ねたところそうではないとのことで、言われた方向に向かっている。昇降機が動かないので別ルートを探す予定。マップに空いている不気味な穴に挑むことになりそう。
 現状のプレイ時間は32時間。平日も2~3時間くらいやりたい。しばらくは料理は適当になりそう。

信仰離れ

 ばぶ太郎のfanboxへの課金をやめた。
 今後この人はインターネット発のアイドルとして活動を広げていくだろう。活動はもっと大規模でもっと魅力的になっていくだろうが、それはスケールしすぎたVTuberでの活動を降りた人間が新しくスケールし始めているということで、同じことの繰り返しについていく気にはもはやなれなかった。要するに単に"あがり"に至って十二分に満たされたアイドルには関心がないということ。性格が悪いというのは認めるが、これは一番最初から、理原ひなりさんが佐藤ニャキ子さんに異様な感情を向けているさまを追いかけていた時から一貫している態度であり、今更申し開きしようとは思わない。
 それに、ばぶ太郎の緩い配信がもはや聴けなくなったというのも大きい。今私が求めているのは弛緩したムードの中で配信者が何時間もリスナーと喋り続けているようなアヘン窟めいた空間ではなく、自分の生に活力を与えてくれるもの、配信を見終えた後に自分の生活にスッと戻れるような歯切れのいいものである。自分の生にはもっとやりたいことがあると気がついてしまった以上は私はそちらに向かいたい。数年かけてようやくVカルチャーとの適切な距離を取ることができたのかもしれない。

今月の音源

 Bandcampでまた音源を買った。アルバムEP単曲と分かれているが全部で40個。今日から仕事中にばりばり聴く。残業も多くなりそうだから……………………………………………………

良いツイート

マイブーム

 自分のいいね欄を見たらウクライナと政治経済関連ばかりだった。特段熱心に追っているわけでもないのだが……。

聴いたもの

Skeleton King - Falling In Love

 名は体を表すと言わんばかりにSkeleton Kingなジャケットがなんともチャーミングな、Cheeky Music Groupのニューリリース。ムーディなエレピのトラックがあったかと思えばエレクトロのパワフルなビートもあるが、どれもしっかりとした音楽的基盤があってのサウンドだと分かる骨太なプロダクションがとても好き。DJ始めてこのEPから曲を掛けたい。

Chinaski - No Pop No Fun

 Running Backのニューリリース。80年代シンセディスコの肉体性と快楽性をとことんポップに突き詰めた最高のニューディスコ。聴けば身体が自然と動き出す。最近のRunning Backのカタログではトップクラスの出来。

読んだもの

 今日は特になし。以下は動画なのだが、文学作品の朗読もテキストに含めていいならこれ。

2/22

できたこと

  • 残業

雑感

生存

 十日ぶりの日記となるらしい。そんなに?
 思い返せばここしばらく、仕事が終わったら即座に炊飯と明日の三食の仕込みを済ませ、とにかく睡眠時間を確保するために即座に就寝、という生存に全振りした生活が続いていて、スーパーとコンビニ以外で出かけた記憶がほとんどない。あったとしてもランニングくらい。シンプルにタスクが多すぎたし、白旗を上げるのも遅かった。昨日ようやく上司にこれは無理ですと上げてごっそり減らしてもらったので、木曜日を乗り切れば多少は楽になるはず。休出はさすがに申請しなかった。
 このところ連日10時まで残業しているのだが、疲労感があんまりない。なぜかというと仕事しながらずっとインターネット触ったり音楽聴いたりしているから……。張りのある働き方をするべきなのだろうが、多少加速したところで終わらないのは分かっているので気持ちはどうやっても減速に傾いていく。このせいで昨日今日の食生活はちょっと乱雑になった。こうやって暮らしはなだれていくのだろうなと思った。

近況

 友達と火鍋を食べた。ここ十日間で唯一の祝祭。本当ならもう蔓延防止措置が解除されてパーティーに通い詰めているはずだったのだけれど……。

 エクスペリメンタル系リスナーの知人ができた。
- 最近のいいエクスペリメンタルの共有
- ドローンやアンビエントを詰めていくとEliane RadigueやLa Monte Youngなどの過激な古典・電子音響に立ち返るよねという共感
- アンビエントアンビエントたらしめるのは何か
- 「全て聴く」という態度がどこまで可能か
- 札幌という土地の音楽シーンの寂しさなどなどの話をした。

現実で人と音楽の話をするという経験自体が人生の中でほとんどなかったので、自分の話が通じ、相手からも刺激を受けられるのがとても楽しかった。また話したい。

良いツイート

 さすがに声を上げて笑ってしまった。

 これとはちょっと違う話だが、アーティストについての言及や情報を集めたいと思ったらGoogleで検索をかけるよりもTwitterで検索した方が言及が引っ掛かりやすい。数年前まではTwitterで検索をかけるという行為は嘲笑の対象でしかなかったが、時代も変わったなと思う。

 正直なところ『タコピーの原罪』の作者をそこまで信頼しておらず、全てにおいて評価を保留している。ここ最近の展開は特に何がしたいのかよく分からなくなってきている

聴いたもの

Dr. Dre, Snoop Dogg, Eminem, Mary J. Blige & Kendrick Lamar FULL Pepsi Super Bowl LVI Halftime Show

 ウェッサイオールスターによるフットボールのハーフタイムショー(ハーフタイムショーって何?)。面子から想像される曲全部やるという感じで、豪華な分には嬉しいのだが、一方では新規なるもの、未知なるものがあったわけではなく、言ってしまえば伝統芸能だなと思った。

 これに関しては私が過敏なだけとも思う。私は元々「今の音源より昔の音源の方がかっこいい」という思想に出自があり、2010年代はずっと~90年代の音楽ばかり聴いていた。そこから抜け出たのが大学三年生か四年生くらいの時なので、そこからまだ4~5年しか経っていない。今新しいリリースしか聴かないのはその反動のようなところがある。そういう経緯もあって、今20年前の音楽を聴いてはしゃぐことにはちょっと抵抗を感じている。また評価の確立した音楽しか聞かないという守りに入っていくような気がして。

藍月なくる - INTERNET OVERDOSE(cover)

 最近の一押しの歌い手藍月なくるさんのINTERNET OVERDOSETRPGなどの演劇の経験が生かされた語りと愛らしい歌声が、原曲よりもインターネット・エンジェルの内面に迫ったパフォーマンスに仕上がっていて良かった。ところでこの声質で「躁鬱だけどまかせとけ!」って言うのはかなり"配信者"っぽくて好き。

Enna Alouette, Millie Parfait - アイデンティティ(cover)

 にじさんじEN二人によるKanaria曲のカバー。リズムがタイトなヴァースと耽美的なコーラスでそれぞれ歌い方を変えていて、楽曲と声のアンサンブルをばっちり理解しているところが良かった。この曲に関してはこれ以上のカバーが出てきていない。

Ennaさんはこのカバーが良かった。本当にカタギか?

秋奈 - キャットラビング(cover)

 電音部の黒鉄たま役の声優秋奈によるキャットラビングのカバー。特徴的な声質に加え、それを楽曲に馴染ませ、魅力的に聴かせるための歌い方をばっちり心得ていて、そのボーカルコントロールだけでもずっと聴いていられる。これを聴いたあとに以下に貼る『ヴィラン』や『踊』を聴き、歌声の滑らかなフロウや歌唱表現の引き出しの豊かさがあまりに圧倒的で、完全にこの人に落とされてしまった。

 踊はかなり黒鉄たま寄り。

EMA - 匿名希望(cover)

 EMAさんがインターネット上のアンチやデマに対して法的手段に訴えるとの声明を出してから公開されたカバー。メランコリックなトラップという数年前のスタイルにEMAが乗り、滑らかな声質で歌うことで2020年代の質感になるのが面白い。内容はインターネットに蔓延る匿名の批判への嘲笑で、声明をそのまま音にしたという感じ。特に言うこともなくかっこいい。

 最近気がついたがEMAさんなりsekaiさんなりの匿名的なカリスマシンガーに対して自分はかなり冷淡だなと思う。各人の音楽性のカラーが一方向に固まっていて、聴く前から予想がついてしまうから、という部分が大きいので、個人的にはもう少しポップなメインストリームに振れるか、あるいはエレクトロニカやUKG系のアーティストと組んで声を素材として切り刻んだりして欲しいなと思っている。をとはさんのように。

Pavolia Reine - あの青空のせいだ / Love Me Love Me

music.youtube.com

 ホロライブID(インドネシア)のPavolia Reineさんによる新EP。プロデュースは電音部への楽曲提供、MU2020やASOBINOTESなど各所で活躍するYUC'e。YUC'eのシグネチャーが感じられるのはポップな一曲目なのだが、二曲目のハードな"Love Me Love Me"がかなり好みだった。ドロップにおける「私しか要らない/君以外要らない」というスムースなメロディのリフレインの下でディストーションのかかったベース音がアラビア音階的な不気味さで蠢くのが脳に気持ちいい。

天宮こころ - きゅうくらりん(cover)

 天宮こころさんによる初めての歌みた動画。この人は自分の中の「かわいい」という世界観を貫くことに全てを懸けていて、プロダクトの全てにその強い思想と努力が込められているのが好ましい人なのだが、この動画も例に違わずとても良かった。第一義的に「かわいい生き物」でありつつ、日頃見せない「哀」や「孤独」といったネガティブな感情を歌うという点で選曲はこれ以上ないくらいだし、歌唱それ自体も「声質で歌う」というものでなく、フレーズの一つ一つにまで天宮こころさんの発声、呼吸、発音の癖が行き渡っている。あくまでも「天宮こころ」という人物の日頃の魅力をぎゅっと濃縮しつつ、日頃見せない一面を見せることで新鮮な刺激もあるという理想的な音源に仕上がっていてとても良かった。

P丸様。 - ちきゅう大爆発

 P丸様。が去年の12月に出していた新曲。ピノキオピー作詞作曲で、電波ソング的な詩世界と80年代テイストの牧歌的シンセに高速エレクトロを融合させた過積載なトラック。
 これはリリースと同時にインストもTikTok用の短縮音源も出回っているのにどうして今までカバーが回ってこなかったのか、そもそもカバーが数えるほどしかないのか不思議に思っていたのだが、楽曲を聴いて「これはそもそもP丸様。以外の歌唱では楽曲が成り立たないな……」と合点が行った。
 この歌を聴いたとき、歌唱の剛腕で楽曲を押さえこんで無理矢理にポップとして成立させている、という印象を強く受けた。ここでのP丸様。は音数の少ないトラックに歌唱一つでメリハリを付け、なおかつちゃんとグルーヴしていて、フレーズも一切縺れなければブレスや音程のブレといったような隙も一切ないという理解を超えた離れ業をこなしていて、何回聴いてもどうしてこんなことができるのだろう……と首を傾げてしまう。
 あるいは、そうでもなければ"P丸様。"という存在が成り立たないという読みもできる。つまり、常人にはできない芸当を底抜けのポップネスとともにやってのけることで、自分を"人間"でなく"フィクションのキャラクター"に寄せていくというやり方。それはあまりに力技で、今の潮流に反した第一世代の「バーチャル」概念へのノスタルジックな夢だが、それゆえにとても眩しく感じられる。

猫又おかゆ - デタバレネコ

 今日の猫又おかゆさんの誕生日ライブで発表されたオリジナル曲第二弾。おそらくはアルバムの先行公開曲。

ああ、僕は世界のどこかでこのままでさ
存在していいんだってことを、
感じさせてくれたのは、
君のそんな言葉だった気がするから。

ああ、僕は世界の誰からも愛される
存在にはなれなかったけど、
何者にもなれなかったけど、
君のとなりで笑っていたかったなあ。

 猫又おかゆさんは幼少期の人間関係や家庭環境に恵まれなかった人で、その時の経験から自己評価や自己肯定感がほぼ完全に損なわれている(それゆえにホロライブのあざといような営業もASMRも平気でこなせる)人物なのだが、そういう人がこの歌詞を書き、ネガティブな内面を決してポップなものに落とし込まずに音楽の世界でさらけ出したということに深く感じ入ってしまう。ホロライブの初期寄りのメンバーから出てくる楽曲がここまでパーソナルになるとは思っていなかった。個人的にはとても嬉しい。

 以下Bandcampより。

Jean-Michel Blais - aubades

 カナダはケベックモントリオール在住ピアニストによる室内楽作品。ビル・エヴァンスキース・ジャレットといったジャズのリリシズムの系譜に久石譲的な柔和さを加えたような、センチメンタルながらも情景の浮かぶような楽曲が並ぶ。最近のお気に入り。

Ann Eysermans - For Trainspotters Only

 最近の話題作[どこで?]。フィールドレコーディングにハープが乗っているというところで新規性があるのだが、ハープという楽器から想像されるような穏やかなサウンドはここには一切なく、エンジンの唸りめいた轟きや猛吹雪のようなノイズと、ハープの神秘的なフレーズがBen Frostの音楽のような凄絶な美を生んでいる。今年のベスト候補に入るであろう一枚。

J - my seat and weep

 Huerco S.周辺の不穏なアンビエントシーンで台頭してきた(らしい)オーストラリアのレーベルDaisartから、レーベルオーナーJことJustin Cantrellのアルバム。エレクトロニカ的なカットアップの質感がありつつしっかりとアンビエントしている。このシーンの中では比較的に聴きやすい部類。

Robert Haigh - The Silence Of Ghosts

 イギリスのエクスペリメンタル作家Robert Haighの2015年作。「息を呑むほど美しい」とはこのことで、聴きながら「こんなに美しいメロディがあるのか……」と驚嘆していた。まどマギのピアノなどを思い出す、ジャズでもクラシックでもなく、ポップな色もない、独特のイディオムを持つピアノ小品集。

underscores - fishmonger

 TLで時々目にはしていたかわいいジャケットのアルバム。何かと思ったらHyperpopで、パワーポップにオートチューンボーカルが乗っかるのが凄まじい快楽性を生み出している。

読んだもの

note.com

room.commmon.jp

qetic.jp

www.ele-king.net

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pitchfork.com

2/12

できたこと

  • 皿を洗う
  • 炊飯
  • 勉強

雑感

昨日

 先日の日記に書いた通り友達を家に呼んだ。

 一緒にスーパーに買い物に出たとき、ブリがない、豆がない、あれを買おう、これもついでに、とあれこれ言いながらカゴに品物を放り込むのがとても楽しかった。
 トマトのアヒージョは好評だった。写真は微妙だったので載せないが、「多すぎない?」と突っ込まれるほど大量のトマトの真ん中でカマンベールチーズがとろけている姿は目にもおいしそうで、どちらかと言えばトマトが苦手な(加熱すれば食べられるという)友達もこれには「おいしそう」とコメントしてくれたし、実際とてもおいしかった。「ブロッコリーとかじゃがいもとか入れたら良さそう」というフィードバックがあったので次回はそうしようと思う。残ったオイルとチーズは茹でたパスタを絡めて片づけた。パスタをトングで和えると気持ちいいというのは本当。

 それから圧力鍋に角煮を仕込み、『グランド・ブダペスト・ホテル』を観た。シンプルに良い映画なのだが、序盤はちょっと眠いな……と思いつつ隣をちらりと見たら友達は早々と眠っていたので笑ってしまった。何の映画とも言葉にできず、ただ良い映画だな……と思っていたのだが、タイトルで検索したところ「喪われた王国の話」という良い表現があった。グスタヴの半生をひとしきり語った後、彼の世界はずっと昔に終わっていた、という言葉をゼロ・ムスタファは作家に残していくが、そのゼロも、その語りを小説として残した作家も既にこの世を去り、ただ物語とそれを記した本だけが残った、という終わり方がとても印象的だった。非現実的なまでに構築された映像美は、全て「書物の中の物語」という物語の構成と噛み合わされたものであるような気もしてくる。

 それからスマブラをちょっと。自信喪失期なのでメインキャラは嫌だ、ガノンドロフとしかやりたくないと駄々をこねたら叶えてくれたのだが、試合を重ねるごとに対応されて結局どんどん勝てなくなっていった。こちらは何にどう対応されたのかすら全然わからない。地力が違いすぎる。

試食

 人々の日記にバレンタインシーズンのチョコレートについての話題が上がるようになり、そういえば高級チョコなんて食べたことないなと大丸まで買いに出た。とはいえそもそもの知識がないので売り場に来ても全然見通しがつかず、目についたものを買おうにも果物系のペーストやらトリュフやらには興味が湧かないしで、これにしようとベットするまでに時間がかかってしまった。正直大丸の地下程度で面白いチョコレートには巡り合えないような気がする。結局Foucherとゴディバでアソートを一個ずつ買った。ゴディバは贈答用と(ネガティブな文脈で)よく耳にするが、一度も食べたことがなく、贈答用ならそれなりに美味しいというか、チョコの味を評価する上でのスタンダードくらいにはなるだろう……という考え。
 家に帰ってFoucherの方を味見してみたが、チョコレートはチョコレート……以上のことを感じられなかった。本当はカカオの味やチョコの豊かな風味などが分かればいいのだが、考えれば私は70%カカオを受け付けないくらい苦いチョコがダメだし、かといって甘みの解像度があるわけでもない。まあ普通においしいかな……くらいの感じ。ゴディバはまだ食べていない。
 そういえば高級チョコはどれくらいのペースで食べればいいのだろう。値段を考えれば一日ひと箱というのも気が引けるが、目の前にあったらいくらでも食べてしまいそうになる。

décafé

 大丸の帰りに喫茶店でも寄っていこうと近所を散策したのだが、どれもこれも閉まっていた。ネットで調べた限りでは開店時間中だったし、おそらくは流行り病の蔓延防止への協力ということだろう。最後にずっと行きたいと思っていた場所を思い出して足を運んだところ、その店は昨年に閉店していて、気持ちのやり場も見つからないままとぼとぼと帰路を辿った。結局そのあと父親が来たので結果オーライではあったのだけれど。

 両親も引っ越したので、それに伴って実家の鍵を大家に返却しなければならず、父親はその回収に来たのだが、去り際に「保険会社から書類がここに届く。ちょっとうちには置いておきたくないから届け先をここにした。とりあえず保管しておいて」と頼み事をして帰っていった。私と父親の間で「家に置けない」といえば「母親が持ち出していく」という意味なので、要するに何らかの大きな金銭が関わる書類がこの家に届くということになる。厄介なことになったなと思った。

楽しみなアナウンス

 このバンドもそろそろ手を付けたい

良いツイート

二日で11枚の感想書いて+7枚フェイバリットを見つけてるのシンプルにすごい体力だなと思った。18枚のフェイバリットを見つけるためには倍以上聴かないとならないので……

 潤羽るしあさんが炎上していた。アイドルたるものとかの無根拠な倫理観を押し付けるまでもなく、「言行が一致していない」の一点で非難されることはどうあっても避けられないだろうが、人が自分の欲望になだれてしまう時に倫理道徳などはそうそう機能しないというのもまた事実であって、日頃からまともにブレーキの効いていない配信などを見ている分には、起こるべくして起きた事象だなという感想になる。これも自称事情通のリークや相手方の弁明などが入り乱れていて真実何が起きたのかは判然とせず、本当に何もなかった故にリスナーに求めたものとも読めるのだが……

 さすがにおもしろい

 自分が肯定されることを一切疑いもしない態度がすごい。こういうことを言えてしまうのはこの人が"あがり"に辿り着いてしまったからで、つまりこの先にはもう何もないというか、緩やかな起伏と眠い持続だけがあるのだろうなという気がする

 私はどちらについてもその通りに思って全く読まずにいる

聴いたもの

Mega EP - Roman Flügel

 ベルリンのクラブシーンの重鎮Roman Flügelの新譜。前2曲はニューウェーブディスコで、同じくドイツのToy Tonicsもニューウェーブディスコを出していたのもあって何となくリバイバルの気配を感じる。とくに"Mega"はシンプルなシンセのメロディの裏でカウベルが高速で刻まれているのが最高。
 そして後半ではなんとシンセディスコどころかKraftwerkのAutobahnレベルの原始的シンセポップにまで立ち返っている。Roman Flügelともあろう大家がこのチープなサウンドをやっていることに驚くが、単にレトロな質感をなぞっただけのものではない確かな芯が感じられる。最近のRoman Flügelの作品では一番好き。

Spoon - Lucifer On The Sofa

 自分の中で音響派ロックンロールと勝手に呼んでいるバンドSpoonの新譜。ロックンロールはそもそも踊れる音楽である(Rock and Roll)という基本に立ち返りつつ、ギターサウンドのえぐみと暴力的とすら言えるパワフルさを世界一上品に、かつ高い解像度で鳴らしていて本当に最高だった。ギターは弦の震えを磁石で拾って電気的に増幅するという原始的な装置である、という根本に立ち返るようなゴツゴツした音色は、自分がこのところずっと求めていた音だったように思う。

Serph feat. ずん - Piplup Step

 可愛すぎて頭を抱えてしまった。coalowlさんの映像はPEOPLE 1の作品からずっと好きなのだが、ポッチャマという愛くるしい生き物が一緒に踊っていることでなおのこと愛らしく感じる。音楽の方もキュートなFutureサウンドに暴力的なブレイクビーツを載せたり硬質なピアノを載せたりと、異なるコンテクストのサウンドの層が重ね合わされていて、エレクトロニカの美質がポップミュージックになっているのがとても良かった。

ヰ世界情緒 - レイニーブーツ

 神椿のシンガーによるレイニーブーツのカバー。おてんばに跳ね回るような歌い方も、ちょっと鼻にかかったような声質もとてもとても良くて、ボーカロイド曲の人間への翻案として満点の出来だとは思う。しかしそういう言語化以外の部分にこのカバーの魅力の芯はあり、そしてそれは…………ペドフィリックな美学に抵触している。魅力的なのにあまり言葉を尽くしては語れない、ペドフィリアリトマス試験紙みたいなカバー。

読んだもの

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