できたこと
- 早起き
- ランニング
- ラジオ体操
雑感
『手の変幻』
国語の教科書に『ミロのヴィーナス』が収録された清岡卓行の著書で、やはり人間の手が好き……という気持ちが高じて読み始めた。
清岡卓行の文章の特徴としては、何よりも圧倒的な読みやすさが挙げられる。文章は常に読みやすく、かつ新鮮な詩的イメージに満ちていて、テクストの内容以前、文字を追うこと自体に楽しみがある。だから今のところは『ミロのヴィーナス』にあったような感動を他のエッセイで覚えることはないのだが、するすると読み進めることができて、なおかつ文意を解きほぐす適度な歯ごたえもあって、とにかく楽しく読めている。私にちょうどいい本。
この人の言いたかったこと、実践していることとはきっと違うだろうが、それでも「今の私にちょうどいい本」はこれである。
#雪城さんちのごはん
愛するライバー雪城眞尋さんの新作動画シリーズ。料理動画と聞いて相羽ういはさんのVlogのようなものを想像していたのだが、いざ再生してみてびっくりした。
華がない。カメラは煮えたトマトスープと調理過程を映しているだけであるし、音声はといえば空調の音とかすかな物音、それから雪城さんが何かぶつけているような音だけで、肝心かなめのライバー本人の声もガワも一切入っていない。料理動画に字幕のトークを乗っけただけの動画である。
しかし、雪城真尋さんというライバーの性質を、あるいは人となりを考えたとき、これ以上のコンテンツはない、と本心から思った。
雪城眞尋さんというライバーにはそもそも華がない。トークが上手いわけでもないし、ゲームも人並みで、かといって動物的に愛らしいかというとそうでもない。歌もそこまで良いとは思っていない。どのフィールドで戦っても上位交換が出回っているだろう。
それにも関わらず、この人にはある種の魅力がある。それは自身の地味さを真っ向から引き受けた上で、一介の人間として、ふつうの、「こちら側」の人間としての営みをとても丁寧に行うということである。後輩かつ親友の相談に真摯に応えるだとか、部屋をいつもきれいに保つだとか、今回のように見栄えはせずともいろんな料理に挑戦するだとか、そういった日々の積み重ねを決しておろそかにしない。
最近UVERと外食ほぼやめてて、おやつですら自炊してる私ですが自炊したものは少量でも満腹感あるし、洗い物がダルいくらいで料理自体は超楽しいのでじゃんじゃんレパートリーを増やしていきたい所存。 pic.twitter.com/2CJURLIIG1
— 雪城眞尋🌐💫 (@MahiroYukishiro) 2021年9月14日
しっとり🍫ケーキ うろ覚えレシピ pic.twitter.com/nn8ARmHVRy
— 雪城眞尋🌐💫 (@MahiroYukishiro) 2021年10月15日
本来的に料理というものは日々の糧を作るというだけの地味な営為である。それを華やかに見せたい、photogenicに演出したいという意思を否定するわけではないが、そうでなくたっていいと私は思う。ふつうの料理をレシピ通りに作り、さしてInstagramフレンドリーでもない完成物を、これが料理であると衒いなく見せてくれる雪城さんは、「丁寧に暮らす」ということの本義を無意識に理解しているように感じた。
こういう人がにじさんじという箱にいることが嬉しい。華やかでなくたっていい。多数の耳目を集められなくてもいい。動画映えも写真映えもしない日々の暮らしを、丁寧に積み重ねながら生きることはとても貴い。そのような平生の営みの価値をこれもやはり地味な形で発信してくれる配信者が、にじさんじという最大手の芸能事務所に所属しているということは、配信業という華やかな世界において、一つのオルタナティブを提示してくれているように思われる。
良いツイート
— 乃依 (@Tina_nananan) 2021年10月16日
— 子どものコメントbot (@ChildsComment) 2021年10月16日
草の概念 pic.twitter.com/pgPzd3rUEq
— Yusuke Saitoh (@site_oh) 2021年10月17日
ド直球でめっちゃ笑ってる pic.twitter.com/i7rkmFHep8
— げむじむ (@gemzim) 2021年10月17日
小説『商品名:「デスチョーカー」※デスゲーム用の爆発する首輪レビュー』 pic.twitter.com/smqrRRLecT
— 後谷戸 (@ushiroyato) 2021年10月17日
百合。
レゲエ<砂浜<<Big Wave!!の<Bigの部分を文字を大きくするタグだと誤認してるせいでどんどん文字がデカくなっていく睡蓮花の歌詞が乗っているサイト本当に良い
— 社会 (@skin_float_love) 2021年10月17日
趣がある pic.twitter.com/3yvB0kFyhb
— パープル (@purple1380) 2021年10月17日
流 れ 変 わ っ た な
— 止まれ (@STOP_TOMARE) 2021年10月16日
といって沖に流されていくオタク
昔、姉に「赤ちゃんが描かれた絵葉書買ってきて」と頼まれて、この絵のを買って帰ったら怒られた。 pic.twitter.com/PFOeHH2Oks
— 保湿 (@hide_fujik0) 2021年10月18日
\予約受付開始!/SNSで話題になった『呼び込み君』ミニがついに登場!スーパーなどで耳にする「あの」メロディがお手元に♪
— アオシマ online shop (@aoshimatsu_han) 2021年10月18日
●全長約53mm手のひらサイズ♪
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価格:792円(税込)https://t.co/DGUi7Ft5tj#アオシマ #呼び込みくん #音声付きトイ pic.twitter.com/VYpXT2dsue
— パペットスンスン (@puppet_sunsun) 2021年10月14日
— 子どものコメントbot (@ChildsComment) 2021年10月18日
半身浴するササゴイが可愛すぎて悶絶死した。 pic.twitter.com/orHzzJvY2V
— 𝑯𝑰𝒀𝑶𝑷𝑶𝑵 @ササゴイ (@H_amaurotis_307) 2021年10月16日
聴いたもの
Kazuma Kubota - Utsuroi
一か月前にマシュマロで教えていただいた作品。言い訳しても仕方がないのだが、実家でノイズを聴くのはなかなか難易度が高くて手が出せなかった。
これがとても良かった。ノイズというそれ単体では暴力の塊のような凄まじい音が、ドローンで構築された静謐な美の空間にきれいに収まり、。静と動/静寂と暴力のコントラストという言葉があるが、それを純粋な形で音楽として表現したらこうなるのではないか、というイメージそのままの音がする。
それからついでにMerzbowの『Pulse Demon』も改めて聴いた。身も蓋もなく言えばノイズをひたすら鳴らし続けるだけという音楽性において、常に緊張感が漲り続けているのはただただ凄い。
Merzbowを聴いていると、音楽的にとても純粋なものを浴びているという気がする。ノイズとの親和性が高いのかもしれない。
Hiatus Kaiyote - Canopic Jar
Hiatus Kaiyoteの新曲。Michael Jacksonの"Thriller"のような怪奇的なムードが主題になっており、あからさまにおどろおどろしい、しかしそれゆえにどことなくB級感が漂っているのだが、ギターの奇妙なフレージングやボーカリゼーションなど、D'Angelo & The Vanguard以後のメソッドがふんだんに盛り込まれており、決して耳を退屈させない。