雑記

__blurry_のおぼえがき

7/6

できたこと

 何もできていない。え?

雑感

自明性

 サイゼリヤに関するツイートが論戦を巻き起こしていた。

 自分の感想はこれに尽きる。「それくらい千葉雅也が分かってないわけないだろ……」という気持ちになって議論に対する言及は全然追っていない。

温室

 新居で初めての夏を過ごしているのだが、暑すぎる……。気温と湿度があまりに高くてとてもではないが眠れないし、在宅で仕事していても暑さで何も手につかない。かといってエアコンをつけると体表の温度だけが下がる感じが気持ち悪い。エアコンがあっても扇風機も欲しくなるとは思わなかった。
 とりあえず夜の寝苦しさを改善するためにアイス枕を購入し、なんとか就寝自体には成功している。実家にいる頃からの愛用品だが、10年選手のそれと比べると今のアイス枕は格段に柔らかくなっていて技術の進歩を感じた。

マチュアリズム

「音楽は詳しくないから分からないけど」という前置きをよく目にする。知識の度合いがどうであれ、ともかく自分の感想にBETすればいいのでは……と思う。
 あらゆるコンテンツに言えることだが、批評的なマインドで作品に取り組むことの良し悪しだなと思う。批評というゲームにおいては無数の先行者がいて、「詳しくないから分からない」というのはその先行者からの批判を避けるための言葉だと思っているのだが、ただ鑑賞を行う限りでは作品と自分の一対一であり、そこで生じた感想はそんなゲームとは一切関係がない。だから「他人がどう言おうと今の時点ではつまらん/面白い」と思ったのならそれは完全に不可侵である。それは他人の感想を損なうことではない。これは余談だが、タイムラインの全員が同じようなことを書いていると気持ち悪くなってくるので、自分が面白いと思ったものが他人にとっては当たりはずれがあるというくらいがちょうどいい。そうであった上で、分かり合えるものを探り合うというのが適度な距離感だと思う。
 ともかく、批評のゲームに乗らなくていい時と、乗った上で何かを言いたい時とでモードを使い分けられたらいいなと思った。

追記:しかし他者の雑な感想が嫌いというのも一理ある。私も黒田夏子"abさんご"に対して「統合失調症の書いた文にしか見えない」という感想を目にした時は正直癇に障った。これは極端な例だし、そういう物言いをする人は身近にはいないから例示にはならないけれど。

良いツイート

聴いたもの

bvdub - Hearts of Stone

 ダブテクノのベテランbvdubの最新作。上半期ベストに入れた作品。
 ダブテクノとは書いたがこの人のサウンドはかなりエモーショナルだしテクノ的な脈動があるわけでもない。アンビエントテクノ的なエモーショナルな空間に、ダブワイズされたビートとボーカルサンプルが漂うというスタイルはむしろエレクトロニカに含めた方が妥当かもしれない。
 この作品は"ダブワイズ"という手法において一つ上の次元に達していると感じた。ダブワイズとは本来リバーブとディレイによって音を霞ませ、サウンドに独特の情緒と奥行きを与えることだけではない。今作において重要なのは、音響空間の中でドラムとベースを強調し、サウンドに異様な迫力を与えるという性質である。これによって磨き上げられ、インダストリアル的な暴力性すら帯びたリズムマシンと低音がダブのルール下で漂うことにより、アンビエント空間の優しいエモーショナルさが相対的なものとして浮き上がってくる。
 簡単に言えばこの作品は「ダビーなエレクトロニカ」ではなく、「"エレクトロニカ"というジャンルそのもののダブワイズ」を達成していると感じる。そういう意味ではすごく原理主義的でありつつ、一つ面白いのは、オートチューンのかかったボーカルサンプルや、アンビエントとしてのコード感はかなりメインストリーム寄りであるにも関わらず、先述したようなビートと低音の力によってトータルではかなり強度のあるサウンドに聞こえるということ。ダブという手法のサウンドに対する再構築的作用の強さをひしひしと感じた。
 全曲良いアルバムなのだが、あえてハイライトを挙げるとすればタイトルトラックの3曲目。シンセの長いサスティーンが幾重にも重なった壁のような分厚いサウンドシューゲイザーにも接近している。

ヰ世界情緒 - ロスト・デリュージョン(cover)

 神椿のシンガーヰ世界情緒の最新カバー。"界隈曲"(知らない人向け:「ヤツメ穴」「髥莏」などを聴けば雰囲気はつかめます)のような怪しげな抑揚を持つ8ビットのシンセポップの上で、ヰ世界情緒の"少女性"そのもののような歌声が甘く響く。この電子音からなる怪しげなサウンドも、歌詞の意味も全く理解せず、ただ溢れ出てくるから歌にした、というような飾り気のなさがこの仮想的な"少女性"なるものの根本にあるのだなと感じた。この動画のイラストはそういった魅力を的確に捉えていてとても良い。

読んだもの

news.yahoo.co.jp

note.com

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