雑記

__blurry_のおぼえがき

7/30

できたこと

  • 洗濯
  • 皿洗い
  • パンチェッタの世話
  • 買い物
  • 風呂掃除
  • 排水口掃除
  • 美容室に行く

雑感

Tohji

 札幌にTohjiが来ていたので見に行った。場所はKING XMHU(キングムー)。
 入場料はいくらだろうかと身構えて行ったのだが、受付で提示された額はなんと1000円(しかもドリンクチケット付き)。冗談かと思った。
 入ってみるとすでにメインフロア最前はTohjiを見に来た客で埋まっている。見るからにサングラスや服装がTohjiのコスプレをしている人も散見された。個人的にはそれはダサいと思う。
 多少フロア最前で踊ったりしていたのだが、DJが単調で飽きてきてしまったため早々に二階エリアで離脱し、そこでTohjiの登場が午前二時からであることを知った。この時午後11時で、一緒に来ていた友人とすでにしんどくなっていた。普通にクラブなのだから音楽で踊ればいいと思っていたのだが、ここのDJはおそらくフロアを全く見ずにあらかじめ決められた順で楽曲を繋いでおり、しかも常にクライマックスで緩急というものが全くないため、とてもではないが楽しめたものではない。メインフロアにいる人間も大半が棒立ち状態だった。いわゆる兵馬俑

 そこからの3時間はすることがなさすぎてできるだけ静かで座れるスペースを見つけてずっとだらだら喋ったり、通る人の服装からナイトライフを楽しみに来たのかTohjiのファンなのかを当てる遊びをしていた。黒髪の女と白シャツの男はTohji目当てだろうという仮説でFA。

 眠くなってきた頃にようやくTohjiの時間になり、気がつくとメインフロアがおしくらまんじゅうになっている。私の前に無理矢理割り込んできた男が「一列しか無理でしたわ(笑)」と背後の男と談笑していて、一列行けるならもう三列くらい行けや……と何とも言えない気持ちになっているうちにそれまでのDJの音が止まり、E.O.U.なる人が前座でDJプレイ。これも誰一人盛り上がっていなかった。本当に誰一人テンションが上がっていないようだし、自分も一切心が動かなかった。こんなに面白くないDJが可能なのだな……と思った。
 30分の虚無の時間を経て音が止まり、聞き覚えのある爆音のイントロが聞こえてフロアが沸騰した。オートチューンでツルツルになった「札幌 調子どう?」の声がしてTohjiのライブが始まる。一曲目から"GOKU VIBES"。フロアの全員が飛び跳ねながらヴァースを大合唱している。それまでと比べてもけた違いの音量に鼓膜が破れるのではないかと恐ろしくて飛び跳ねるどころではなく、時々耳を塞いだりしてなんとかやり過ごしていたが……。
 その後は新譜"T-Mix"の楽曲と、アンコールに"Higher"をやって終了。まあそんなもんかな……という感じ。自分が全然Tohjiにもトラップにも思い入れがないことが分かった。一緒に来ていた友達は大感激で日頃見せる知的さが嘘のように「Tohjiーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」と絶叫してヴァースも全部歌っていた。一年くらいTohjiしか聴いていないというのだからそうもなるだろうなと思った。

余談1:GOKU VIBESでみんな飛び跳ねていたのだが、これは自分の感覚で言えばエレクトロ由来の強烈なシンコペーションを持つトラップであって、どうやっても四分でスクエアに飛び跳ねることはできないように感じる。しかし現実にはみなそうしているし、それどころか内省寄りのビートである"Higher"も同様だった。聴取の感覚が全然違うのだろうな……と思った。

余談2:GOKU VIBESと言えば思い出されるのはMVRASAKIの一件で、「村上恭平が乗るカワサキ」が「乗るカワサキが乗るカワサキ」に差し替えられているかどうかが一番気になっていたのだが、「shoulderの上にtattooおそろでいれたり」だった。公式の歌詞を見てもそうなっているから差し替え方が変わったのだろう。

今日

 フロア明けで10時過ぎの起床。なんとか美容院の予約を入れて髪を切りに行ったのだが、終わった後で近くの酒屋に吸い込まれてしまい、そこで出会ったIPAのラベルに書かれていたポエムがあまりにサイケデリックだったので一本買ってしまった。

天の川は無数の五次元フルーツが踊る楽園だった!
醸造ごとにメインとなるホップ品種を変え、五次元フルーツの多様性を楽しめるヘイジーIPAです。
パラレル楽園的アロマティーーック!!
http://www.sekaipa.com/ipa/japan/A/Uchu_brewing.htm

 それから家に帰って水回りの掃除。風呂場の排水口は髪の毛とリンスですごいことになっていたが、どうせ自分から出たものだと思うとさほど抵抗もなく、とりあえず綺麗になりそうな部分の汚れを取った。床の水垢も。床材と床材の間にカビが生じているようにも見えたのだが、換気扇は24時間回しっぱなしである。これはもうどうしようもない……ということでいいんだろうか。本当にいいのか?

リコリス・リコイル5話

 見た。アラン機関が前に出て、勢力が大方出揃った回。

 人を機械/歯車にするとはまんま現行の"社会"がやっていることであり、加えて言えば恩情により支援を行った相手を思い通りにコントロールしようとするのは家父長制そのものである。これでDAに悪質な"母性"が配置されていたのを合わせて、父権性・悪い母性という質の異なる支配が並んだことになる。思想的には後は脱却するだけなので、そこがどうなっていくのか、同時にそのような支配や権力の勾配のない千束とたきなの関係性の深まりを楽しみにしたい。二人が執着などの不健全な勾配を持たないまま仲を深めていくのなら、それはコミュニケーションの水位がどんどん上がっていくということで、普通に親密さの表現として性行為に行き着きそうな感じがする。そうなったところが見たい。

聴いたもの

Two Shell - ❖​[​secretbox​]​❖

 Two Shellが期間限定でリリースするsecretboxの第二弾。中身は未公開トラックと既存トラックのリミックスに特設サイトのパスワード・10分間のライブ録音。10ポンドに見合うほどの楽曲の冴えはなかった。

宝鐘マリン - I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。

 ホロライブの宝鐘マリンのオリジナル曲第4弾。MVを見れば分かる通りUndertaleを意識したゴシックながらもユーモラスなサウンドが楽しい。かめりあという大物コンポーザーの起用とMVのアニメーションのクオリティは予算の暴力としか言いようのないもので、この宝鐘マリンという配信者/アーティストはVカルチャー資本主義における王者なのだな……と改めて感じた。ところでこの人も来年再来年のうちにオリジナルのアルバムが出そうな気がする。
 この人がすごいのは予算の力によって他ではちょっと目にかかれないスタイリッシュなアニメーションをMVに盛り込んでくるところ。これはファンサービスというよりある種の思想を感じさせる。VTuberは言ってしまえば立ち絵一枚に還元できるわけだが、この人は自分自身が絵でしかないことを、「絵であれば何をやってもいい」という風に転倒してガンガンに攻めた映像表現を行う。そこには生身ではできない無際限の拡張性がある。"Unison"のまるで異なる画風の絵が次から次へと立ち現れ、その画風の違いがサイケデリックとして作用するMVなどはとても実写の人間にはできないだろう。

P丸様。 - 乙女はサイコパス

 P丸様。が9月にリリースするアルバムからの先行公開曲。コレサワ作曲・ポップしなないで編曲の爽やかなポップロックで、曲自体に特に言うことはなく、いつも通り素敵な歌だね、ボーカルカットアップを盛り込んでいるところが嬉しいね……というくらいなのだが、MVが面白かった。
 こちらのアニメーションはお世辞にも優れているとは言いがたいが、P丸様。のモデル自体のクオリティ・モーションキャプチャーの精度・表情付けの細かさとダンスの愛らしさは他のあらゆるVを凌いでいる。早い話が本人がかわいすぎる。VTuberの表現を拡張する船長とは真逆の、配信者の身一つによる一点突破。